名古屋退団のランゲラックが有終のMVP「最高のエンディング」 サッカー・ルヴァン杯
サッカーJリーグのYBCルヴァン・カップは2日、東京・国立競技場で決勝が行われ、名古屋が3大会ぶり2度目の優勝を果たした。 ◇ 主役は名古屋のランゲラックだった。PK戦で先攻・新潟の2人目を務めた長倉に重圧をかけてミスを誘発すると、直後には自らがキッカーとなってネットを揺らす。2人目の成否が勝敗を分け、今季限りでの退団が決まっている功労者は「最高のエンディングだった」と感慨に浸った。 とにかくサポーターに愛された。豊田スタジアムでプレーする最後の試合となった10月19日の札幌戦では退団セレモニーも行われた。日本人でもなかなか得られない場を作ってもらった元オーストラリア代表。タイトル獲得でサポーターに恩返しし、「トロフィー獲得に貢献できてうれしい」と笑った。 「ミッチ(ランゲラック)を最高の形で送り出す」を合言葉にチームはまとまった。トロフィーを一緒に掲げた稲垣は「ただの優勝じゃない。ミッチとのストーリーがあって、大切な宝物になった」と盟友と成し遂げた大仕事を誇った。 最優秀選手賞受賞のインタビューで、「すばらしい新潟の選手たちとプレーできてうれしい」と真っ先に相手チームをたたえたナイスガイ。「最高の時間を過ごせた」と振り返る日本でベストの自分を出し続ける。(奥山次郎)