約70年もの間シンボルだった神戸「菊正宗」の鉄塔看板が撤去、惜しむ声続出「寂しい」「ネオンを見るとホッとした」
大手酒造メーカー「菊正宗酒造」(本社:神戸市東灘区)が、本社工場のシンボルとなる鉄塔看板が撤去されることを、同社の公式X(旧ツイッター)にて発表。70年もの歴史を持つ看板との別れを惜しむ声が続出している。 【写真】撤去される鉄塔看板 1953年12月に設置され、70年間同社のシンボルとして愛されてきた鉄塔看板。同社近くに走る阪神高速からよく見えることから、SNS上では「遠方から帰ってきたときに、このネオンを見るとホッとしたものです」「この看板が見えたら神戸市東灘区なんだな、と思ってました」などとドライブの思い出を語る人がいるほか、「ずっとあるものだと思ってたから寂しい」「70年間お疲れ様でした」「歴史ある看板がまた一つ消えるのはやはり寂しいですね」など、労りの声や慣れ親しんだ看板との別れを惜しむ投稿が相次いだ。 看板の撤去について同社の広報担当者は、「昨今の異常気象の影響もあり、安全性を考慮して撤去するに至りました。老朽化が要因ではなく、あくまでも安全性を考慮した結果です」と理由を説明。また、今後このようなシンボルを設置する計画はないそうで、19~20日ごろにかけて完全に撤去されるとのこと。 今回の撤去のニュースの反響を受け、同社の広報担当者は、「70年以上の長きにわたり、皆様に親しまれてきたが、広告塔としての一定の役割を果たしてくれたと思います。さみしさもあるが、より一層酒造りに邁進していき、今以上に皆様に親しまれるよう努力していきたい」と、今後も酒造りに尽力する旨をコメントした。 取材・文/野村真帆