『ホットロード』や『海月姫』 少女漫画原作の実写映画が増えている理由
今月16日から公開されている女優・能年玲奈が主演を務める映画「ホットロード」が、興行収入15億円を突破した。同映画は、80年代に大ヒットした漫画家・紡木たく氏の同名人気少女漫画が原作となっているが、これに限らず、近年は少女漫画を原作にした実写映画が数多く制作されている。 【予告編】能年玲奈『海月姫』 今年6月には少女漫画誌「月刊フラワーズ」に連載中の「海街Diary」が綾瀬はるか、長澤まさみらのキャストで来夏に公開されることが発表され、つい最近も累計270万部を売り上げた「海月姫」の映画が、能年主演で今年12月に公開されることが明らかになった。「過去には『ハチミツとクローバー』や『NANA』、『花より男子』などの少女漫画が実写映画化され、それzなりの興行収入を記録していますが、最近はとくに目立ちますよね。一昨年には沢尻さん主演で『ヘルタースケルター』が公開されましたし、今年7月には川口春奈さん福士蒼汰さんのW主演で『好きっていいなよ。』も映画化されました。今後も『海街Diary』以外にも、山下智久さん主演の『近キョリ恋愛』や武井咲さん主演の『クローバー』、中谷美紀さん主演の『繕い裁つ人』、本田翼さんと東出昌大さんがW主演を務める『アオハライド』、榮倉奈々さんと豊川悦司さんがW主演を務める『娚の一生』などが公開を控えています」(映画誌編集者) まさに少女漫画旋風が映画界を席巻しているわけだが、その背景にはどんな理由があるのか? 芸能評論家の三杉武氏はこう分析する。 「まず、少女漫画は少年漫画に比べると、“恋愛”や“青春”など題材にしているテーマや設定が現実的で、実写化しやすいというのが前提にあると思います。それに、ドラマもそうですが、今や映画やテレビ産業を支えているのは圧倒的に女性です。とくに能動的にお金を払って観に行く映画となると、メインターゲットに女性を据えるのは基本的な戦略だと思います。どんなに不景気と言われても、女性を味方につけている美容業界やダイエット業界は好調を保っていますし、最近は飲食店やホテルなんかでも女性限定コースやプランがハヤッているように、今は“女性がお金を使う時代”ですからね」。