一人暮らしでパスタを「電子レンジ」で茹でています。ガスのほうが面倒ですが、やっぱり「光熱費」は安いのですか?
鍋にお湯を沸かすのではなく、耐熱容器などを使って電子レンジでパスタを茹でる方法が注目されています。簡単で時短効果が期待できる、洗い物も少なくなるため、実際に試してみたい人も多いのではないでしょうか。ただし、手軽さがある半面、光熱費が高くなることを心配する人もいるでしょう。 本記事では、電子レンジでパスタを茹でる方法をはじめ、実際にかかる光熱費の目安などを解説します。また、記事内では、電子レンジでパスタを茹でるメリット・デメリットもまとめているのでチェックしてみてください。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
電子レンジでパスタを茹でられる
電子レンジでパスタを茹でる際に、必要なのは耐熱容器です。パスタが水に浸るサイズであれば、ボウルや食器でも茹でられます。 ただし、最近はパスタを茹でるための専用容器がリーズナブルな価格で購入できるので、それらを使ってみてもよいでしょう。細長いパスタがそのまま入るサイズになっていたり、湯切り口がついていたりするなど、効率よくパスタを茹でられます。 茹で方は、耐熱容器にパスタと水、塩、オリーブオイルまたはゴマ油などを入れて電子レンジで加熱するだけです。茹で時間は、パスタの袋に書いてある時間に3~5分プラスしてみてください。なお、耐熱容器にオリーブオイルやゴマ油を入れることで、麺同士がくっつかずに茹であがるという効果を期待できます。 電子レンジでパスタを茹でる際には、耐熱容器にラップなどをかける必要はありません。加熱が完了したらパスタをザルに上げて水気を切りましょう。
電子レンジでパスタを茹でるときにかかる光熱費
電子レンジでパスタを茹でる際に、通常の茹で時間が6分、一人分で5分プラスして茹でる場合の所要時間は11分です。電子レンジの標準的な定格消費電力を1.3kW、電力の単価を31円/kWh(※)として計算すると、1分あたりの電気料は0.67円(1.3 kW×31円/60分)、11分で7.37円(0.67円×11分)となります。 (※)公益社団法人全国家庭電気製品 公正取引協議会が伝える電力の目安単価(税込) ■ガスのほうが光熱費は安くなる可能性が高い ガス代を計算する際には、以下の方法を用いて算出します。 ・ガス代:出力(kW)×3.6MJ/h×時間(h)÷ガスの発熱量(MJ/立方メートル)×ガス料金(円/m³) 都市ガスの一般的な発熱量は45MJ/立方メートルとなり、ガスの出力(消費量)は標準バーナーで2.97kW、強火力バーナーで4.20kWです。ガス料金を167.28円/m、ガスを1時間使用した場合にかかるガス代は以下のように計算します。 【都市ガス】 ・標準:2.97kW×3.6MJ/h×1h÷45MJ/立方メートル×167.28円/立方メートル=約39.7円 ・強火力:4.20kW×3.6MJ/h×1h÷45MJ/立方メートル×167.28円/立方メートル=約56.2円 また、プロパンガスの発熱量は99MJ/立方メートルとなり、ガス料金を626.7円とすると1時間使用した際のガス代は以下のように計算します。 「プロパンガス」 ・標準:2.97kW×3.6MJ/h×1h÷99MJ/立方メートル×626.7円/立方メートル=約67.6円 ・強火力:4.20kW×3.6MJ/h×1h÷99MJ/立方メートル×626.7円/立方メートル=約95.7円 1時間あたりのガス代をパスタの茹で時間6分に換算すると、ガス代は以下のとおりです。 ・都市ガス:標準3.97円、強火力5.62円 ・プロパンガス:標準6.76円、強火力9.57円 したがって、プロパンガスの強火力以外であれば、電子レンジよりもガスのほうがパスタを茹でる光熱費をおさえられる可能性が高いでしょう。