足のスペシャリスト・元サッカー選手が語る「ゴルフシューズ論」
初めての海外移籍の地・オランダでは、そのグリップで失敗をしてしまった。「日本はすごいキレイな短い芝なので、固定式のポイントでちょうど良かったんです。でもオランダはぬかるんでいるピッチが多くて、最初に固定式のポイントのスパイクで挑んだら、めっちゃ滑ったんですよ。前半15分ぐらいで5回ぐらい滑った。監督に怒られるかと思って冷や冷やしたのを覚えています(笑)」。その次の試合は取り替え式のスパイク(ぬかるんだピッチで滑りにくい)で臨んだという。 そんな経験を持つマイク氏だからこそ、新しいゴルフシューズのグリップ力にはだいぶ驚かされた。「今日のゴルフでは斜面で打つことが多かったんですが、その中でもしっかり踏ん張って打てました。ここは滑りそうだなってとこでもグリップがしっかりしていて、安心して打てる。足裏についているゴルフシューズのポイントは、ひとつひとつ小さいですけど、しっかり刺さってくれますよね」と、最新のテクノロジーに感心しきり。
マイク氏は「ゴルフの経験はほとんどない」そうで、前回のゴルフはスニーカーのスタンスミスを履いてのプレーだったという。「サッカーのスパイクは、履き始めにかかとが痛くなり、革が伸びて徐々に足に馴染むサイクル。ゴルフシューズは今回初めてでしたが、一日中履いていてもノーストレス。履いた感じがしないというか、永遠に歩き続けられそうな感覚でした」。素足感覚好きにはたまらない一足というわけだ。 この日は人生初のバーディをとり、まさにゴルフにハマりそうな予感たっぷり。「めっちゃ気持ちよかったですね。ゴールを決めた時のような感覚。でもそんな騒いじゃダメなんですよね。飛び跳ねてグリーンを傷つけちゃダメって小塚君(フィギュアスケートの小塚崇彦選手)に朝言われていたんで。特にこのシューズのポイントはちゃんとしているから、余計に気をつけないと」と言いながらソールをなでなで。
マイク氏は、新しい靴を買ってもらった子どものように、無邪気に喜んでいた。この日ベストスコアを更新したというから、きっとすぐに上手くなっていくんだろうな。(編集部・服部謙二郎)