東京・上野の百貨店 物価高騰の中「お歳暮解体セール」に行列
今年も物価高騰の波が押し寄せる中、新年恒例のお歳暮解体セールが東京・上野にある大手百貨店で1月8日から始まり、にぎわいを見せています。 “ワケあり商品”やお買い得食品などおよそ15万点が販売される「食品大特価市&食品ギフトセット解体セール」が松坂屋上野店で始まりました。毎年多くの来場者でにぎわうこのイベントですが、今年は開店前から200人以上が並ぶなど、例年以上の盛り上がりだといいます。 その要因の一つが物価高です。帝国データバンクによりますと今年も4月までに6000品目の値上げが予想されていて、物価高騰の流れが続く見込みです。初日のこの日、食用油や調味料のコーナーは特に多くの人でにぎわい、買い物客は思い思いにお得な商品を手に取りながら、会場内は通勤ラッシュ並みの混雑となっていました。 毎年必ずこのセールに来ているという都内在住の後藤さんも、商品を次々とかごに入れていきます。後藤さんは「(去年、物価高は)実感した。同じ値段でも量が少なくなっていたり」と話します。会場内をくまなく見終わり、かごいっぱいの商品を手にレジに並んだ後藤さんは「(予想金額は)1万円ぐらいじゃないかな」と話していましたが、お会計は予想を大きく上回る2万3848円に。それでも後藤さんは「まあいいですよ。年に2回だからね」と話し「食べ物は削れないので。(こういったイベントがあるのは)助かるね」と話していました。 イベントの担当者は物価高の影響を受け、客が購入する商品の傾向に変化を感じるといいます。松坂屋・催事担当の山田隆之さんは「ご自身が必要なもの。食用油や米など、生活に欠かせないものをたくさん買い求められている」と話しています。 このイベントは1月20日まで松坂屋上野店で開かれています。