「デキがイマイチなので無料でいいです」。レギュラーメニューを持たない、超自由な運営の異色ラーメン店。ラヲタ店主の“異様な熱意”の背景には、「脱ラヲタ」を掲げ、「自分らしさ」を追求した店舗運営があった。
■自分だけのラーメンに出会いたい 今の営業スタイルは精神的に楽と言いながら、道理さんの心の炎はまだ消えてはいない。「自分のラーメンというものがない」というわだかまりを抱えながら、業界に自分のラーメンをぶつけるラストチャンスと思い、日々ラーメンに向き合っている。 「僕は今39歳ですが、40代の店主の勢いはすごいなと日々感じています。ラーメン業界の40代はいちばん大事だと思うんです。 ラヲタ活動をすることでそれぞれのお店の美点を凝視する機会が増え、ラーメン熱がまたどんどん高まってきています。まだ小さい炎ですが自分のラーメン店探しに邁進したいと思っています」(道理さん)
ラヲタと決別したことで、ラヲタになったという稀有な店主。これから自分だけのラーメンに出会い、道理イズムが生まれるその日を願っている。 ■「斬新」と反響、道理さんの「無料でいいです」投稿
井手隊長 :ラーメンライター/ミュージシャン