具象の美、秀作87点 県民会館で20日から日彫北陸展 重鎮、若手、少年少女が出展
●北陸日彫会賞田畑さん、富山新聞社社長賞川向さん 第53回日彫北陸展(北陸日彫会主催、日本彫刻会、富山新聞社、北國新聞社共催)の開会式は19日、富山市の富山県民会館で行われた。具象の美を追究する重鎮から若手、感性豊かな少年少女や富山視覚総合支援学校の生徒らの秀作87点を並べた。20日から一般公開が始まる。 会場では、日本芸術院会員の宮瀬富之日本彫刻会理事長ら彫刻界をけん引する作家の秀作が存在感を放った。地元勢では能登半島地震の復興を祈る女性を表現し新人賞に選ばれた田畑智功さん(高岡市)の「想いをこめて」、斜面に真っすぐ立つ青年をかたどり東京都知事賞を受けた東誠さん(能美市)の「斜(しゃ)」など本展出品作が展示された。 地元作家から選ばれる北陸日彫会賞は田畑さん、富山新聞社社長賞は川向京子さん(加賀市)の「Memory」に決まった。 20歳以下が対象の「U―20日彫展」では最高賞の日彫賞に選ばれた布目琴弓さん(高岡高3年)の「おちゃめ」のほか、同展の入賞・入選作が並んだ。今回は地元の子どもから広く出品を募り、富山視覚総合支援学校の在校生や卒業生の16人が出品した。 開会式では村井良樹北陸日彫会長、宮瀬理事長、吉田仁富山新聞社代表(北國新聞社常務)が順にあいさつした。 宮瀬理事長と村井会長、青山三郎北陸日彫会副会長は開会式に先立ち、富山新聞社を訪れ、吉田代表と懇談した。 日本彫刻会は国内最大の彫刻家団体で、北陸展は4~5月に都内で開かれた本展の巡回展。富山と石川で毎年交互に開かれている。会期は24日まで。入場料は無料となっている。