米失業保険の継続受給者数、予想上回る増加-約3年ぶり高水準
(ブルームバーグ): 米失業保険の継続受給者数は予想を上回る増加となり、約3年ぶりの高水準となった。失業者が仕事を見つけるまでの期間が長期化していることがあらためて示唆された。
失業保険継続受給者数は増加基調が継続しており、失業者の就職難を示す他のデータと整合している。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は先週、労働市場は依然として「堅調な状態にある」と指摘。ただ米金融政策当局者は悪化の兆しがないか注視している。3会合連続の利下げを決定した連邦公開市場委員会(FOMC)会合後、労働市場は冷え込みつつあるが懸念を抱かせるような状況ではないと、記者会見で語った。
ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、イライザ・ウィンガー氏はリポートで「今年の新規失業保険申請件数が低水準なのは受給率の低さを反映している。受給資格のない人がいたり、資格があっても申請する動機のない人がいたりするからだ」と分析。その上で「解雇された労働者は失業期間の長期化に直面しており、継続受給者の急増は労働市場の減速を示している」と記した。
変動の少ない新規失業保険申請の4週移動平均は22万6500件に増加した。
新規失業保険申請件数は季節調整前でも増加。州別ではニュージャージーとコネティカット、カリフォルニアの増加が目立ち、フロリダとニューヨーク、ウェストバージニアで減少した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Continuing Claims Rise to Highest in More Than Three Years(抜粋)
--取材協力:Michael Sasso.
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Cecile Daurat