写真：Impress Watch

メルペイは、メルカリでの買い物における「メルカード」支払いで、分割手数料ゼロ円の「2回払い」を10月17日から開始する。 【この記事に関する別の画像を見る】 メルペイ/メルカードでは、9月に「分割払い」をスタートし、3回から24回(3回、5回、6回、10回、12回、18回、24回)までの分割払いが可能となっていた。この分割払いの手数料は実質年率15%だが、今回スタートする「2回払い」では手数料が無料になることが最大の特徴。 なお、メルカードでの分割2回払いでの手数料無料は、「メルカリ」での取引のみが対象。メルカリShopsや、街のお店、ネットショップでは分割払いは利用できない。「メルカリでメルカードを使っている人」が対象の施策となる。「2回払いで無料」はキャンペーンではなく、恒常的な施策として導入する。 メルペイでは後払い決済サービスとして「メルペイスマート払い(翌月払い/定額払い)」を展開しているほか、この2年弱では「メルカード」を強化している。「カード」を使って、「後払い」(BNPL)的な体験を実現するサービスとして、メルカードによる分割払いを強化する。 メルペイ利用者1,788万人のうち、メルカードユーザーは340万人まで拡大。後払いサービスの利用者も、実際にはカードを併用していることが多く、8割超がクレジットカード保有者となっており、「カードと後払いは使い分けられている」(メルペイ 執行役員 VP of Growth Fintechの李 希成氏)という。 そのため、「支払いタイミングを調整できる」「利用金額を把握しやすい」という、後払いの特徴を活かしながら、クレジットカード(メルカード)を使う仕組みとして分割払いを強化していく。 また、後払いユーザーの調査では、1万円未満の利用が61.5%と最も多いものの、3年前から比べると1万円以上の利用が増えている。そのため、比較的高額かつ、支払いタイミングの調整などの柔軟性を持つサービスとして、分割払いを提案。メルカリでメルカードを使うことで、「2回の分割払いであれば手数料無料」とアピールしていく。 メルペイ 執行役員 VP of Growth Fintechの李 希成氏は、後払いサービスの「見える化」や「お金の管理しやすさ」とともに、高額商品に対応できること、ポイント還元などがメルカードの分割払いの特徴と説明する。 見える化については、支払画面で2回までは無料であることを表示し、3回以上では「分割払い手数料」を明示することで、わかりやすさを向上する。 高額商品については、例えば1万円の支払いであれば、翌月5,000円、翌々月に5,000円など支払いを分割できる。そのため、メルカリ上の高額商品が「買いやすくなる」という。加えて、メルカリではフリマというサービスの特性として「一点モノ」も多い。「今しかない」という購入機会に、分割払いを役立てられるという。 なお、「2回分割を選んだあとで5回に変更」といったことは現時点ではできない。今後の検討課題としている。 クレジットカードの分割払いで「2回払いであれば手数料無料」は、他社の多くのカードでも実現されている。ただし、「あまり知られていない」(李氏)とのことで、「分割払いは(2回であれば)お得」を訴求していく。2回払いの分割手数料はメルカリが負担する。 また、分割払いは「売却」を前提としたメルカリユーザーの消費行動との親和性も高いとしており、スマートフォンのほか、冬物ファッション、楽器・カメラなどの趣味の商品、ベビー用品などでの活用を期待しているという。 今後の展開としては、メルカリ以外の、リアル店舗でのメルカード支払いや、ネットショップ、メルカリShopsなどでの分割払い対応も検討中。特にメルカリユーザーとの親和性の高い機能を優先して搭載し、「カードとして必要なものを順次入れていく」とする。 また、メルカリユーザーにとっては、2回払いであれば分割払いの手数料が無料になるため、メルカードを持っていない人に対し、「分割払いのためにメルカード」を訴求。メルカードの新規獲得施策としても活用していく。