「まるで人間そのもの!」AI駆動のマッサージロボット、米誌記者も感嘆の腕前
ニューヨークのフィットネスセンターで今春、AI搭載のマッサージロボがデビューする。体験した米テックメディア「ZDNET」の記者は、「驚くほどリラックスできた」と感嘆した様子だ。米フォーチュン誌記者も「びっくりするほど人間のような感覚だった」と述べ、ロボットらしからぬ腕前にうなりを上げる。 【動画を見る】AIマッサージロボが肩や首筋をじっくりとほぐす様子。 ロボットは米エスケープ(Aescape)社が開発した。ユーザーがマッサージ台にうつ伏せになると、両脇から伸びる日本のロボットアームがボディをケア。各アームの3カ所に設けられた関節を駆使し、人間さながらの自然な動作で肩から背中・腰にかけて適度な圧力をかける。 アーム先端は温熱効果があり、形状は涙型となっている。7種類の曲面を組み合わせた複雑なカーブのうち、適した部位を身体に当て、手のひらや腕、肘などと同じ感覚を再現する。 ロボットはユーザーの体型をスキャンし、100万点以上の頂点からなる3Dデータを生成する。3Dデータをもとに解剖学上重要なポイントを割り出し、ボディに応じた最適なマッサージを行うという。さらに、好みを記憶し、セッションを重ねるごとに本人の好みのポイントを重点的にマッサージできるよう成長する。
試した記者「人間と違いがわからない」
米フォーチュン誌の女性記者は、「とても良かったです」と述べる。「(動作は)非常にダイナミックに感じられ、(人間によるマッサージとの)違いがほぼ分からないくらいです。面白い体験でした」 加えて、ロボット独自の良さも感じられる。好みの音楽を選択できる点、強く指圧するポイントを選べる点、次にマッサージされる箇所を画面上であらかじめ確認できる点などが気に入った、と記者は振り返る。 本来、人間の身体と機械化は相性がよくない。かつて日本でも、一部の美容室で全自動シャンプーロボットが導入されたが、不快感が強く短期間で消滅してしまった。だが、エスケープ社のマッサージロボは別次元へと到達したようだ。 同誌記者は、「AI駆動でロッボトアーム搭載のマッサージですので、まるでSFの世界から飛び出してきたようにも感じるでしょう」と紹介。「しかし、エスケープ社など各企業の登場により、オートメーションがスパ業界に衝撃を与えつつあるのです」と述べている。