「なぜか字が大きい日や、乱暴に書く日」 留学手帳を大学生が商品化 アナログな紙の良さを再発見
紙の手帳の良さを再発見
今やすべてをスマホで管理する時代。スケジュール管理もスマホで行う大学生が大半でしょう。しかし3人は、最近、メモやスケジュールを紙の手帳に書き込む機会が増えていたといいます。きっかけは就活でした。スマホのアプリにメモなどを残すより、紙の手帳に書くほうが印象がいいとされているからだそうです。 「そうして何年かぶりに手書きでメモを書いてみると、スマホで入力するより手間はかかるものの、心の中の整理がしやすくて、自分に正直になれるというメリットがあることに気づきました」(天野さん) 「手書きの日記を見返してみると、なぜか字が大きい日や、一字一字丁寧に書いている日、乱暴に書いている日など、その日の気分によってさまざまな特徴があることに気づきました。この日はどういう気持ちで書いていたんだろうと振り返ることができるのも、手書きの良さだと感じました」(木村さん) 商品開発の過程では、こうした「いつでも見返して、思い出に浸れる」という、紙の手帳ならではのメリットを再認識しながら、機能を追加していきました。 「大学生にアンケート調査したところ、私たちと同じように手書きすることに魅力を感じている人が思った以上に多かったです。『書くと覚えやすい』という手書きの特性を生かすために、単語帳のページを設けるなどの工夫をしました」(池中さん) 日記を書き忘れてしまったとしても、プレッシャーにならないように、書くスペースを1日2行の作りにしたのも、特長のひとつです。 「数日間、書くのを忘れてしまっても、じゃあ、まとめて書いたらいいかっていう、ちょっと心の余裕を持てるような形になっています」(木村さん) また、留学前に親や友達からの応援メッセージを書いてもらうページがあります。留学中にホームシックになったときに、見返して元気をもらうためです。2つ目のメッセージページが、手帳の後ろのほうにもあります。留学が終わるときに、現地で知り合った友達やホストファミリーなどからメッセージを書いてもらうためです。 「留学DIARY」は、留学中には不安を解消し、支えになってくれる「お守り」代わりに、留学後には大切な思い出を形として残せる「宝物」になります。