「辞めるべき」「騒ぎすぎ」 岸和田市長は辞職せず、議会解散に市民
女性との性的関係をめぐって不信任を決議した議会に対し、大阪府岸和田市の永野耕平市長が24日、議会を解散した。「不信任決議に大義はない」と自らの辞職は否定する。市長の姿勢は市民にどう映るのか。 【写真】不信任決議の通知書を受け取った永野耕平市長 「不倫をした時点で支持できない。辞めるべきだ」。南海岸和田駅前にいた、市内在住歴が50年という女性(69)は辞職しない永野市長に疑問を投げかけた。議会解散については「市長は自分の非を認めず、開き直ってる」と憤る。 現在2期目の永野市長は大阪維新の会公認で当選し、問題発覚後、離党した。この女性は周囲に同会支持者が多いといい、「維新であればよいと思ってみんなが投票したんでは。議会を解散したところで、今後の失職は免れない」と話す。 岸和田城周辺を歩いていた女性(72)も「自分は辞めずに議会解散なんてふてぶてしい。早く代わってほしいわ」と永野市長の辞職を求めた。 南海岸和田駅前にいた40代女性も「一日も早く辞めてほしい」と話す一方で、「離党勧告にとどめ、除名をしなかった大阪維新の会の対応も甘い」と批判した。 一方、岸和田駅前通商店街にいた男性(76)は「不倫はあくまで個人の話。それで市政の停滞を引き起こしたかというと違う気がする。市議会やメディアが騒ぎすぎではないか」と話す。 議会解散の結果、40日以内に市議選が行われる。その後、新議会が再度不信任案を可決した場合には永野市長は失職する。男性は「また選挙に税金を使うんやな。今の市長に代わる人を思いつかないのが悲しいところ」と苦笑いした。(近藤咲子)
朝日新聞社