福島「県民健康調査」検討委の星座長が会見(全文1)甲状腺検査など
甲状腺検査および心、生活習慣に関する調査について
1巡目の検査ということについては、ベースラインスクリーニングという言葉を使っていますけれども、子どもたちの甲状腺の現状を把握するために行うというものでございまして、それに続きまして2巡目の検査、これは長期にわたって甲状腺の状態を評価していくという目的でございます。こちらにその日程などが示されています。2巡目からは当時お母さんのおなかにいた子ども、つまり胎児ですね。1学年分を追加しております。 一時期いろいろ、県民にも不安を与えたものでございますけれども、このような検査の結果のダイヤグラムといいますか、が、示されています。A1、A2、これはNo nodules、細かいことは言いませんけども、特に心配のない人たち、子どもたちということですし、Bについてはこういう大きさのcystとか、結節があるというようなもの。そしてCについて言うと、すぐになんとか検査しなければ、あるいは治療しなければいけないという、そういう判断をするというものであります。このようにBとCにつきましては精密検査を行うということになっております。 これは市町村ごとに、一遍にできませんので、市町村ごとに検査をしていった足跡を示しているものであります。これが去年の7月30日までのデータですが、1巡目の、先ほど言いました最初の検査の結果、受診率の結果であります。受診者の約0.8%が精密検査の、2次検査ですね、の対象になっています。次です。これが1巡目の2次検査の受診結果と、受診率と結果でございます。非常に高い受診率でございます。注目をしていただきたいんですが、ダウンステージといいまして、ステージが元に戻るっていいますか、正常に近づくっていうようなことも多く観察されています。 次に示しますのが、これはもう皆さんご覧になったことがあるかもしれませんが、去年の6月末までのデータでありまして、悪性あるいは悪性疑いというものが113例見つかっておりまして、そのうち99例を手術したというものの表でございます。 で、これがその当時、事故当時の年齢分布です。131のケースについての、これは去年の6月30日までですね。これ、131じゃないですね。113です。これ間違えです、ごめんなさい。直したはずだったんですけど、直っていないですね。大変失礼しました。ご覧のように当時5歳以下の方からは見つかっていないという結果になります。 これが第2巡目の検査の結果でございます。去年の12月31日までのデータをまとめたものであります。先刻、検査と同じでありますが、約0.8%が2次検査の対象になりました。これが受診率とその結果を示したものでありまして、12月末時点で51名、あ、ごめんなさい。これはカバレッジですね。次ですね。51例の方が悪性または悪性疑いということで見つかっております。同じように当時の年齢で見てみますと、当時5歳以下からは見つかっていないということであります。 これは先ほどの見つかった、1巡目で見つかったものと、2巡目の見つかったものを合計したものですけれども、167例、そのうち117例が手術を受けているということを示したものであります。 今度は健康診査、いまのところまでは甲状腺の話ですけれども、これは健康診査のお話に移ります。これは避難を余儀なくされた方々に対してヘルスチェックをきちんとしようという目的で始められたものです。想像していただけると思いますが、非常に避難生活というのは食生活、あるいはさまざまな活動、日常活動などに大きな変化、あるいは精神的なストレスその他にさらされているということから、これらによる身体の変化を早く見つけようと、こういう目的であります。 これはよく見ていただかないといけないかもしれませんけれども、やはり同じ集団を見ているわけではないので、まったくの比較にはなりませんけれども、肥満や糖代謝異常ですかね、あるいは耐糖能異常という言葉を使いますが、肝機能異常、高血圧などは事故後に悪化しているということをうかがわせるデータがあります。 もう1つ、心、生活習慣に関する調査ということをしております。先ほど申し上げましたように、多くのストレスにさらされている県民の健康を管理を、維持するということから始められた検査であります。調査の仕方は、少しビジーなスライドですけれども、このような形で、メインとすれば一番下にサポートチームがございますけれども、見つけた、その支援の必要な人たちに、きちんと、単に調査をするということだけではなくて、その相談に乗るというような体制を整えて実施しています。これが結果でありますが、男性、女性と分かれてまして、年齢層別に被災直後からサポートの必要な人たちを見ているわけですが、全体として低下の傾向にあります。