夏の風物詩、今年もなんばグランド花月で「桂文珍独演会」開催/大阪
現在、独演会JAPAN TOUR~一期一笑~で全国を駆け巡っている落語家桂文珍が、今年もなんばグランド花月で「吉例 第三十二回 88 桂文珍独演会」を開催する。花月の“夏の風物詩”ともいえる独演会で、末広がりで縁起のいい8月8日に毎年開かれている。 今回の演目は「萬両(まんりょう)」と「御血脈(おけちみゃく)」の二席。昨年の同会で初高座に上がった謎の(?)落語家桂珍幻彩(かつらちんげんさい)も再び出演し、「初天神」を演じる。このほど吉本興業本館(大阪市中央区難波)で行われた開催発表会見では、趣向を凝らした演出で笑いを誘い、独演会について本人が語った。
今年の特別ゲストは立川生志
時事ネタをウイットに富んだ語り口で盛り上げる文珍らしく、冒頭から今世間を騒がせている兵庫県議の号泣会見に触れ、「あんなおもろい記者会見があるとね、パロディーせなしゃあないような、そんな状況ですな。こっちが泣きたいような、同じ兵庫県に住んでる人間としてあんなおもろい兄ちゃんおんねんなと思って呆れ返りまして。 「瞬間風速のような、嵐のような記者会見でしたですけど。それに勝るとも劣らない記者会見になるかどうか。3時間もしゃべるような内容はございません(笑)。そうですね、ただ、城崎温泉には日帰りで何度も私は、自分の金で行ってまして……」。ここで会場内は爆笑の渦となった。「そんなことはまあええんですけど」と、いよいよ本題へ。 32回目を迎えたことに、本人もびっくりしている様子を話し、まずゲストについて説明した。今年の特別ゲストは立川流気鋭の実力派、立川生志さんで、文珍は「生志くんはなかなかしっかりした芸もしはりますし、本人に問い合わせしたら『いっぺんやらせて下さい』というような話になりまして、出てくれはることになりました」とオファーの経緯を語った。 前座は今年も桂珍幻彩(実は文珍本人です)。「若い時にでけへんかった噺を今改めてやる時、失敗しても人のせいにしようと。『珍幻彩やったらしゃあないな』という感じで、子どもの出てくる噺です」 ほかに、弟子である桂楽珍も「新版狸賽(たぬさい)」を披露する。