知事選に立候補を表明した小坂氏（岡山市北区で）

　任期満了に伴う知事選（10月10日告示、同27日投開票）で、共産党県委員会などで構成する「民主県政をつくるみんなの会」は11日、同党県委員会常任委員の小坂昇氏（72）を擁立すると発表した。広く支持を呼びかけるため、無所属で出馬し、共産党が推薦する方針。

　小坂氏は香川県丸亀市出身で岡山大工学部中退。同党の国会議員団中国ブロック事務所所長代理や岡山民報編集長などを歴任し、2016年から現職。1987年に岡山市議選に同党から立候補し、落選している。

　小坂氏は岡山市内で記者会見し「県民のいのちと暮らしを守るために、社会的バリケードとしての役割を果たさなければならない」と説明。選挙戦では物価高に見合う賃金上昇、医療や福祉の充実、平和の実現などを訴えていくとした。

　4選を目指す伊原木隆太知事（58）の後援会などが複数の団体を経由し、知事の父親の一衛氏から政治資金規正法の上限を超える寄付を受けていた問題にも触れ「中央で起きている裏金問題が岡山県内でも起きている。曖昧にしてはいけない」と力を込めた。

　同席した「民主県政をつくるみんなの会」の中島純男代表委員は「共産党員として県内だけでなく、全国的に活躍されてきた方。困難があれば何が何でも解決するとの信念を持っており、知事選にも生かされると思う」と紹介した。共産党県委員会の植本完治委員長は「衆院選では、党として小坂さんを推薦する形で相乗的に戦っていきたい」と述べた。

　知事選には、伊原木知事が6月に立候補を表明している。