「ようやくつかんだ」新庄ハム再び2位浮上 球界OBが指摘する好循環を呼び込む「キーマン」とは
日本ハムが勝負の8月に調子を上げてきている。 8月14日のロッテ戦(エスコンフィールド)に4-1と勝利。6連勝が止まった翌日の試合で再び勝利を重ね、2位に再浮上した。 【動画】これぞ4番の弾道!清宮が2試合連発となる圧巻のアーチをかけたシーン 新庄監督のこだわりの采配が生きた。1点勝ち越した直後の2回無死二、三塁からは伏見寅威が初球スクイズを決めると、一死三塁で今度は水野達稀が連続初球スクイズ。 奇襲でロッテを攻めたて、この回3得点で流れを引き寄せた。今季初2番を務めたフランミル・レイエスが初回に11号ソロを放つなど、起用もはまった。 8月は6連勝もマークするなど就任3年目にして上位争いに食い込む日本ハムの戦いぶりには球界内からも様々な考察の声が上がっている。 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は8日14日までに自身のYouTubeチャンネルに「【好調の要因】8月絶好調の日本ハムが6連勝で好調の要因は?清宮幸太郎の打順を見て『もう本物の予感』新守護神柳川投手の評価?日本ハムに迫る!」と題した動画を更新。日本ハムの好調の要因について独自の視点で語っている。 まず新守護神の柳川大晟については「全然落ち着いている、自分の球に自信を持っている」として、プレッシャーのかかる役割をしっかりこなしているとした。力みがない投球スタイルで今後も活躍が続いていくとした。 柳川は2021年育成ドラフト3位で九州国際大付高から入団。今年5月に育成から支配下に登録。8月上旬の田中正義の抹消に伴い、守護神を任され、14日のロッテ戦でも9回を締めて4試合連続セーブを記録した。 また野手で注目したのはこのところ4番を任されている清宮幸太郎だった。「4番・一塁」で先発した11日の西武戦では2試合連発となる豪快な8号2ランをマーク。8月はここまで打率「.304」、5本塁打、15打点と好調をキープしている。 活躍の要因として高木氏は「力が抜けた、ボールを追っかけない」と打撃時の力みが消え、好球必打ができていることが大きいとした。しっかり結果を残せていることが自信につながり、打席でも落ち着いてボールが見られているとした。 今季はキャンプイン直前の負傷で出遅れたが、チームにとって欠かせない人材になりつつある。これまでも清宮の成長に関して動画内でもたびたび期待の言葉を投げかけてきた高木氏も「ようやくつかんだ」として、来季以降はタイトル争いにからんでくるような選手への成長が望めるとした。 またチームが勝ち星を積み重ねている要因にはし烈なポジション争いも影響していると見る。二遊間においても、上川畑大悟、水野、石井一成、奈良間大己、中島卓也などハイレベルな争いが続いていることで高いモチベ―ションも保たれ、「層は確実に上がっている」とした。 課題はエラーが多いとしながらも、今後の戦いも楽しみとした。 新庄監督にとっても就任3年目となり、一つの集大成となる。勝負の秋へこのまま突っ走れるか。注目を集めそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]