衆議院選挙の候補者紹介４回目は、２人の前職と１人の新人の三つどもえの戦いとなった栃木４区です。 栃木４区は、小山市、真岡市、下野市、芳賀郡、下都賀郡といった県の南東地域の選挙区です。立候補したのは届け出順に自民党・前職の佐藤勉候補（７２）、日本共産党・新人の川上均候補（６８）、立憲民主党・前職の藤岡隆雄候補（４７）の３人です。 自民党・前職の佐藤勉候補は、４４歳で衆議院選挙で初当選して以来、９期連続で務め、総務大臣や自民党の総務会長などを歴任しました。今回で１０回目の当選を目指します。 佐藤候補は安全保障関連法や特定秘密保護法といった関わった法案など、９期２８年の実績を強調しました。合言葉は「国へ未来へ次世代へつなぐ」。国土強靭化を進め、災害に強い国土をつくることなどを訴えました。 また、今回の選挙を、佐藤候補は自民党派閥の裏金問題による「向かい風の選挙戦」と受け止め誰もが分かりやすい改革をし、党の運営に携わっていくと呼びかけました。 日本共産党・新人の川上均候補は、過去に栃木市の市議会議員を１期務め、栃木５区から５回国政に挑戦。今回初めて栃木４区からの出馬となりました。 川上候補は、自民党派閥の裏金問題や旧統一教会との癒着などを例に挙げ自民党政治による政治の歪みと日本社会の経済の行き詰まりがあると厳しく批判しました。今回４区の野党共闘は実現しませんでしたが、「自民党と対決できる共産党の存在意義は上がっている」として、「野党共闘を立て直すため、そして国民の声を反映させるために国政に押し上げてほしい」と訴えました。 立憲民主党・前職の藤岡隆雄候補は、前回小選挙区で当選した自民党の佐藤候補に４８２０票差まで迫り、４度目の挑戦で初の比例復活当選を果たしました。今回で５度目の挑戦。前回の惜敗率９５・７％を受け、「初の小選挙区での当選を目指す」と力を込めました。 藤岡候補が掲げているのは「日本を立て直す」。経済規模を国際比較して日本が低迷しているといい、物価高の是正や食料自給率の向上に向けた新たな政策に加え、人口減少・少子化対策として出産後の支援だけでなく結婚前の支援にも光を当てていくことを訴えます。