「しんどい管理職」に必要な地味でも重要なことは…はじめて管理職になったら意識するポイント
■②双方が納得して目標に向かえているか? 他部門との相乗効果を高めるには、積極的にコミュニケーションをとりましょう。放っておいても関係がよくなるということはまずありません。こちらの考えとして伝えたいことや相手の要望について、可能な限り顔を合わせ、声を聞き、表情を見ながら意思疎通を図ることが重要です。 しかし、頭では理解できても、いざやろうとすると大変だ、億劫だといったネガティブな気持ちが先行しがちで、躊躇なく行動に移せる管理職は少ないかもしれません。実際にリクエストを伝えてもわかってくれない、相手の話に耳を傾ければ言いたい放題に不満を述べられるということはよく聞きます。
コミュニケーションをとる中で、双方にとって合理的な内容を提案しても、相手に受け入れられないことがあります。不思議ですが、理に適ったことを伝えているのに受け入れられないのです。いくら正しいことでも、何らかの抵抗心理が働くと感情が共感、賛同を拒否するため、良案とわかっていても実行できない場合があります。 私にもこんな経験があります。何らかの理由により、私のアイデアが受け入れられなかった時、相手に敵対心を抱き始め、コミュニケーション量が少なくなっていきました。
この経験から、大切なことは、自分が唱える正論へのこだわり以上に、ゴールに向かって双方が納得できる状況を作ることだと学びました。コミュニケーションをとる意味は、そこにあると思います。思い通りにならなくても、量を重ねることで質に転化することもあります。根気よく話してみましょう。 ■③「相手も知っているはずだ」と思い込んでいないか? 他部門との関係を強化し相乗効果を出すためには、他部門に有益な情報を提供することが効果的な方法です。「これは知っているだろう」とこちらが思っている情報でも、周囲にはまだ知らない人が多かったということが意外とあります。また、情報を共有することで可能性が広がることもあります。