常にイライラ、クヨクヨ…感情の起伏が激しい原因は「からだの中」にある?中医学博士提案・現代人が身につけるべき力とは
厚生労働省が行った「令和元年 国民健康・栄養調査」によると、4人に1人が「食習慣や運動習慣を改善するつもりはない」と答えたそう。そのようななか、「これからは<生活習慣>だけではなく、内臓を鍛え巡らせる<臓活習慣>を!」と話すのは、中医学博士の尹生花(いん・せいか)先生。そこで今回は、尹先生の最新刊『臓活習慣 - こころとからだを巡らせる! -』から、すぐに取り入れられる臓活習慣を一部ご紹介します。 【書影】中医学5000年の実績とエビデンスを、日々の生活に取り入れる。尹生花『臓活習慣 - こころとからだを巡らせる! -』 * * * * * * * ◆感情の起伏が激しいのは「過敏」な人 たくさんの方と接していると、イライラと怒っていらしたり、長いあいだクヨクヨと悩んでいらしたりと、激しい感情の起伏を垣間見ることも、少なくありません。 生きていれば、いろいろあります。 ですから、わたしはいつも通り施術をさせていただくのですが、じつは、感情の起伏が激しい人は、からだも過敏になっていることが多いのです。 こころが過敏になっている人は、からだも過敏になっているので、不思議なことに、ふだんであれば、なんともない鍼治療を痛いと感じるなど、からだのリアクションも変わります。 また、ちょっとした会話のやりとりでも、過剰に驚かれるなど、オーバーなリアクションをとる傾向があります。
◆花粉症のメカニズムと同じ じつは、こころとからだが過敏に反応するということは、いわばアレルギーのような症状が出ているということ。 つまり、健康であれば反応しないことに、過敏に反応してしまう。 たとえるなら、花粉症のメカニズムと同じなのです。 そして、このような人は、多くの場合、胃が弱っている傾向が見られます。 やはり、原因はからだの中、臓にあるのです。 こんなときは、まず胃を養生すること、そのためには、朝ごはんにおかゆを食べることをおすすめします。 そのイライラ、 クヨクヨの原因は 自分の「からだ」の中にある
◆イライラする人は「断る勇気」を持つべき こころもからだも過敏になっていて、ふだんであれば問題ないことにも過剰に反応してしまうケースについて、先ほどお話ししました。 この、過敏に反応してしまう方々には、イライラしている、胃が弱っているなどの臓の傾向とともに、自分のキャパシティ以上の仕事や問題を抱えているということが、大変多く見受けられます。 そんな人には、自分で仕事や問題の量をセーブする力、つまり、「断る勇気」を持っていただきたいと、切に願うのです。 現代はどうしても、自分のエネルギー以上の結果を求められ、ついつい頑張り過ぎてしまう人が多いようです。 とくに、やさしい人ほど、なんでも「承知しました」と引き受けてしまいがちですが、力が伴わず、結果的にご自分がイライラしたり、パニックに陥ってしまったり、体調不良に陥ってしまうこともあります。
◆現代人に必要なのは… そうなる前に、過敏な人はもちろん、そうでない人も、ぜひ、ご自分でセーブする力を、身につけてほしいのです。 とくに、自分がさほど興味があるわけでもないのに、なぜか頑張っていることがあれば、そこから見直してみましょう。 現代人に必要なのは、適度な休息と、断る勇気なのかもしれません。 現代人に必要なのは 適度な休息と 「断る勇気」 ※本稿は、『臓活習慣 - こころとからだを巡らせる! -』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
尹生花