来年の安寧へ歓喜の歌響く 金沢で年末公演「第九・八千代獅子」
第62回年末公演「第九交響曲・八千代獅子」(北國新聞社共催)は15日、金沢歌劇座で開かれ、石川フィルハーモニー交響楽団、石川県合唱協会合唱団ら総勢約260人が「歓喜の歌」を響かせ、震災という困難に直面した1年を振り返り、新たな年の平和を願った。 指揮者の碇山隆一郎さんがタクトを振り、ベートーベンの交響曲第9番の悲しみと苦悩、安らぎを経て歓喜にいたるまでを表現した旋律を引き出した。 合唱が入る第4楽章では、ソプラノ石川公美さん、メゾソプラノ前澤歌穂さん、テノール与儀巧さん、バリトン栗原峻希さんが独唱を務め、平和を希求する精神が高らかに歌い上げられた。「第九」初演から200年の節目を記念して、合唱には名古屋なかがわ第九と氷見第九の合唱団が参加した。 めでたい松や豊年の兆しである雪が歌われる「八千代獅子」は邦楽、管弦楽、合唱団が華やかな調べを紡いだ。公演は石川県音楽文化協会などでつくる実行委が主催した。