子どもを「やさしい子」に育てるために、幼児期から実践すべき3つのポイント
幼児期に身につけておきたい「やさしい心」
人の意識は2層からなっていると言われています。1つが、私たちの知識や考えがある層で、「顕在意識」と呼ばれています。そしてもう1つは、「潜在意識」または「無意識」とも呼ばれます。 知識を使ったり思考を巡らしたりするとき、私たちははっきりと意識していますが、体の動きや心の変化は時に無意識で、自然に自動的にそうしてしまうことが多いものです。潜在意識は非認知意識とも呼ばれ、自分で認知することのできない意識なのです。 そして、潜在意識が最もよく育つのが、乳幼児期と言われています。まだ、大人の知識や思考が育つ前に、幼い子どもの脳の中では、脳の最も重要な部分の成長に伴って非認知能力が育てられるのです。やさしさはその一部です。 自分と他者に対して思いやりをもって接することのできる能力は、親の思いやりある腕の中で、やさしい言葉を聞きながら育ちます。子どものやさしさは、親のやさしさの中で育つのです。
【著者】 菅原裕子 NPO法人ハートフルコミュニケーション 代表理事 NPO法人 日本ファシリテーション協会 フェロー 人材開発コンサルタントとして、企業の人材育成の仕事に携わる。 従来の「教え込む」研修とは違ったインタラクティブな研修を実施。参加者のやる気を引き出し、それを行動に結びつけることで、社員と企業双方の成長に貢献。 1995年、企業の人育てと自分自身の子育てという2つの「能力開発」の現場での体験をもとに、子どもが自分らしく生きることを援助したい大人のためのプログラム-ハートフルコミュニケーション- を開発。各地の学校やPTA、地方自治体の講演やワークショップでこのプログラムを実施し、好評を得る。 2006年、NPO法人ハートフルコミュニケーション設立。
菅原裕子(NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事)