J1札幌 FW大森真吾が7試合ぶりにメンバー入り「やるしかない」・・・19日柏戦
J1北海道コンサドーレ札幌FW大森真吾(23)が、復帰舞台で“負の記録”を止める。19日のアウェー・柏戦に臨む帯同メンバーに、大森が4月13日の新潟戦以来、7試合ぶりに名を連ねた。同戦では前半16分に緊急出場も、後半30分に2度目の警告で退場となった。けがもあってばん回の機会を得られずにいたが、チャンスが巡ってきた。開幕から14試合、FWに得点のない流れを止め、今季初の2連勝へと導きに行く。 7試合ぶりに訪れたメンバー入りも、大森が喜びに浸ることはなかった。18日、札幌を出発するバスに乗り込む間際、振り返って「ラストチャンスと思って、本当に頑張ります」と声を上げた。明確な結果を追い求め、柏との戦いに臨む。 前回出場した新潟戦では、FW鈴木の負傷に伴い、前半16分から急きょ、ピッチに。試合は1―1も、自身は警告2枚で後半30分に退場となった。同戦で左太もも裏を肉離れもし、戦列を離れた。胃腸炎にもかかるなど、ベンチ入りも果たせずにきたが「信頼されてないんだなとも思ったけど、信頼は自分でつかみ取るもの」と前向きさを失わず、復帰舞台にこぎつけた。 チームは前節の磐田戦で7試合ぶりに白星をつかんだ。1―0の決勝点を挙げたMF浅野は、左太もも裏を痛め、メンバーから外れた。チーム最多の3得点を挙げる攻撃の核を欠く上に、FW陣はクラブワーストとなる開幕から14試合無得点。リーグ18位の12得点にとどまる一因でもある現状を踏まえ、大森は「点を取りたい」と強調した上で「出る機会があれば、点を取らないと後はない。本当に久しぶりだけど、今回ダメだったらダメだという思い。やるしかない」と口元を引き締めた。 パリ五輪に出場可能な世代。プロ2年目の今季、開幕から活躍しての夢舞台を思い描いた時期もあったが、負傷で道はついえた。それだけに、U―23日本代表でFWの主軸を務める柏FW細谷との対戦にも「彼はパリで核になっている選手だと思うし、僕は今、そんなことを言ってられる立場じゃない。自チームでもっと出場機会を得るために、チャンスはしっかりものにしないとという思いだけ」と決意を口にした。たとえわずかな出場時間であっても、確かな爪痕を残すべく、大森が態勢を整えていく。(砂田 秀人) 〇・・・連勝しか頭にはなかった。磐田戦勝利から中3日で迎える柏戦へ、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)は真剣な眼差しで「相手がどこであろうと、我々には勝利が必要。走り戦いベストを尽くす。それ以外の何物でもない」と語気を強めた。降格圏の19位に沈む現状打破へ、敵地でも白星だけを追求しタクトを振るう。 チーム最多の3点を挙げる浅野を欠く。柏戦後には22日にルヴァン杯のJ3長野戦(長野U)が控えるため、札幌には戻らず、直前調整は現地で行う。厳しい日程だがペトロヴィッチ監督は「何とか両方の試合をいい形で終えて、23日に札幌に帰って来たい」と“両取り”を目標に掲げた。 通常、敵地へ向かう日はミニゲームとセットプレーを行っているが、18日はいずれも実施せず、軽めの調整にとどめた。疲労回復を優先させた成果は、勝利という形に結び付ける。
報知新聞社