一瞬で心をつかむ! プロが教える「プレゼンが上手くなるテクニック」
では、朗読にならないためにはどうすればいいのだろうか。西脇氏は「スライド(資料)の情報量を減らしましょう」とアドバイスする。具体的には、50~70%ほどの情報量がおすすめとのこと。
┌────────── 情報が多いと、それを読むのに一生懸命になる。しかし情報が少ないと、“これについて話そう”とする。今の時代は、スライドにたくさん情報がある時代ではありません。それを元に、上手に会話をする時代です(西脇氏) └──────────
ここで、参加者の抱えるプレゼンテーションの悩みについて聞いたところ、「話し方」や「シナリオ」に票が集まった。西脇氏は「集計されていく様子がリアルタイムで見えることは大事」と語りつつ、次のテーマに移った。
「いいものだ」ではなく「必要だ」と思わせるシナリオ
一般的にシナリオは起承転結が大事だと言われる。しかし、西脇氏はほかの論法も含め「やっていない」と話す。彼が提唱するのは「ホラーストーリー」だ。
多くの場合、プレゼンテーションでは商品のいいところや便利な機能について紹介し、「大人気ですよ」とサクセスストーリーを紹介する。 しかし、ホラーストーリーの場合は異なる。たとえば時計を売る場合、「電波時計は便利なのに、なんでその時計を使ってるんですか」「アラームが鳴らなくて遅刻するかもしれませんよ」と訴える。「そこで紹介するのがこの商品です」と提示するのが、ホラーストーリー先行のシナリオだ。 ┌────────── つまり、『いいものだ』と思わせるよりも、『必要だ』と思わせることが大事なんです(西脇氏) └────────── 多くの人は、まとめの話題=商品の良いところ(B)ばかりを紹介しようとする。しかし、プレゼンの上手い人は、ホラーストーリーからまとめの話題へ向かう矢印(A→B)を説明するのだ。
┌────────── いいものだと説明するのはやめましょう。大事なのは、必要だと思わせるかどうかです。今あなたはどういうふうに使ってるか、どういう苦労をしてるか、一般的な人はどうなのか。こういった考え方を説明するのが大事なんです(西脇氏) └──────────