妻に薬を盛って集団レイプした男の釈明「私も9歳で看護師に強姦された」
フランスを震撼させたレイプ事件の判決がまもなく言い渡される。裁判では被告人席に座った男の中で共存していた、まったく異なる「2つの人間」──献身的で優しい夫、性的に倒錯した異常者──が明らかにされた。 【画像】妻に薬を盛って集団レイプした男の釈明「私も9歳で看護師に強姦された」
「昼の顔」と「夜の顔」
いまやドミニク・ペリコ(72)はフランスで最も悪名高い強姦魔として知られるようになった。彼は10年近くにわたり、妻にこっそり薬物を盛ってレイプを繰り返していた。 さらにオンラインで知り合った何十人もの見知らぬ男たちを自宅に招き、深い眠りでぐったりしている妻をレイプさせていたことも認めている。 それでもペリコは、フランス南東部の街アヴィニョンで裁判にかけられたこの3ヵ月間、自分は罪を認めた正直者であると法廷で主張してきた。一緒に起訴された他の50人の男たちの多くと違い、自分は何をしたのか真実を語る勇気を持っていたという。 そして、自分は妻と子供たちを愛していたが、40年間抑えこんでいた「倒錯した衝動」に負けてしまったのだと釈明した。 裁判が始まった当初、ペリコの精神鑑定をおこなった精神科医や心理学者も証言台に立った。彼らはペリコに精神障害があると診断したわけではなかったが、その人間性は2つに分断されていると指摘した。 つまり、ペリコにはまったく異なる「2つの顔」があるというのだ。 「Aの顔」は、19歳で出会い生涯を共にすると誓った妻ジゼルと、その間にできた3人の子供に対し、献身的な夫であり父親の姿だった。 他方、「Bの顔」は、倒錯的で、人を操ることがうまく、共感力に欠け、セックス依存症で、他者を自分の意のままに利用する道具としか見ない人間である。 この裏の顔は、ペリコと異母姉のジネットが「暴力的な子供時代」と表現した、彼らが育った家庭環境に起因していると、専門家らは法廷で述べた。
COURRiER Japon