年末年始の帰省で「高速道路」を使う人は知っておきたい!「特別転回」って何? 行き先や出口を間違えても追加料金が取られないって本当?
高速道路で道を間違えて、余計な出費をした経験はありませんか? 実は、特別転回という仕組みを使えば、高速道路で経路を間違えても追加料金なしで目的の経路まで戻ることができます。 年末年始の帰省や旅行で、久しぶりに高速道路に乗る方や、走り慣れない道路を使う予定の方は多いはずです。本記事で、特別転回のルールを確かめましょう。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
高速道路で経路を間違えたときに使う「特別転回」とは?
特別転回とは、高速道路で出口を通り過ぎたり経路を間違えたりしたときに、次のインターチェンジでUターンして、目的地に戻ることをいいます。追加の料金はかかりません。特別転回を使った具体的なケースは以下の通りです。 ●Aインターチェンジで降りたいのに、通り過ぎてしまった。次のBインターチェンジで特別転回してAに戻る。このときにAからBの往復の通行料金は不要。 ●Cジャンクションで分岐を間違えてしまった。次のDインターチェンジで特別転回してCに戻って正しい分岐に入る。このときCからDの往復の通行料金は不要。 安全に、しかも余計な出費をすることなく目的地に向かうことができる、ドライバーにとってはありがたい救済処置といえます。
特別転回をしたいときはETCカードを抜いて一般レーンに向かう
高速道路走行中に経路の間違いに気づいた時は、次のインターチェンジ出口の一般レーンに向かいます。一般レーンにETCのシステムが併設されているレーンに入るときは、ETCカードが反応して料金を徴収されることを避けるためにカードを抜いておきましょう。 次に係員に特別転回する旨を伝えます。「ひとつ前のAインターチェンジで降りるつもりだったが、降りられませんでした」もしくは「CジャンクションでE方面に向かおうと思ったのですが、間違えてしまいました」といったように具体的に説明すると良いでしょう。 料金所を抜けた後のUターンの仕方や目的地での料金所の通り方を指示されます。指示に従って進めば、追加の支払いをすることなく、目的地に戻ることができます。
特別転回ができないこともある
高速道路の全ての区間で「特別転回」ができるわけではありません。高速道路の管理会社が特別転回を認めていない場合や、インターチェンジの構造上特別転回ができない場合があります。 ■首都高速道路と阪神高速道路は特別転回ができない 首都高速道路株式会社と阪神高速道路株式会社が管轄する高速道路では特別転回ができません。例えば阪神高速道路営業規則36条には「誤って入口に進入した場合又は走行する経路若しくは退出する出口を誤った場合、当社は、料金の払戻しには応じません」と明記されています。 首都高速道路は、大都市に建設されており、出入り口の全てに有人の料金所を置けないという、物理的な制約が理由と説明しています。 ■インターチェンジの構造上特別転回できないことがある NEXCO3社(NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本)とJB本四高速(本州四国連絡高速道路株式会社)は、それぞれ管轄する道路での特別転回を認めています。しかし、全てのインターチェンジで特別転回できるわけではありません。 例えば京葉道路や東京外環自動車道のように全線で特別転回に対応していない道路や、東北自動車道の浦和インターチェンジのように一部対応していないインターチェンジがあります。有人の料金所がない、入り口と出口が離れているなど、Uターンができない構造になっていることが理由です。 特別転回できない道路だからといって、逆走やバックで戻ろうとしてはいけません。次のインターチェンジで料金を支払って乗り直すか、一般道路を使って目的地に向かいましょう。