2浪早稲田「妹に進学を先越された」彼が抱く絶望。妹に対するコンプレックス、それでも早稲田に挑戦する日々
こうして川岸さんは2浪で、念願であった早稲田大学教育学部に、妹の後輩として入学することが決まりました。 ■憧れの応援部の先輩とも再会 早稲田に入ってからの川岸さんは、3学年上になった応援部の先輩に合格を報告。「やったな! 一緒に応援できるな!」と祝ってもらい、憧れていた早稲田の応援部に入って、夢だった早慶戦での応援を実現させます。 『早稲田魂』を常にカバンに5冊入れて持ち歩くほどの早稲田愛を抱いて大学生活を送った彼は、いろんなサークルに顔を出して友達もたくさん作り、2016年には早稲田祭の名物企画、『早稲田王決定戦』に出場して早稲田王に輝きました。
彼に浪人してよかったことを聞くと、「リスクを取ることを怖がらなくなった」、頑張れた理由については、「早稲田に恋してたから」と答えてくれました。 「早稲田は人も雰囲気もすべてが理想で、ここに行かないとその後の人生が想像できないと思っていました。結果的に浪人を経て早稲田に入り、世間体を気にしなくなったのはよかったと思います。自分が本当に挑戦したいことに、心が向けられるようになりました」 「自分が信じたものに対しては、人から何を言われようと、殻を破っていいと思えた」と語る川岸さんは、新卒で名古屋のテレビ局に入社し、その後リクルートに転職。現在は、社会課題特化型転職エージェントの「SOCIAL IMPACT CAREER」を運営する株式会社Syncにて、社会課題と向き合う仕事をしながら、応援団としての活動も続けています。
「今、私は教育問題や、地域格差に立ち向かっているベンチャー企業を人材面で支援するエージェントに勤務しています。私自身は選択肢が少ない田舎で生まれ育ちましたが、両親にたくさんのことを経験させてもらいました。 早稲田に挑戦したことで、その後多様な人生を歩む方々に出会い、自分自身も想いに沿った選択肢を選べる人生を送れています。私も多くの人に、個々人の想いのままに人生を歩めるよう、選択肢を与えられる人間になりたいと思っています。だからこそ、世界をよくしようという想いを持つ企業様と一緒に仕事をしていきたいと考えています。