尹大統領の退陣要求と擁護で割れたソウル光化門の週末デモ
【12月22日 KOREA WAVE】韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾案が韓国国会で可決された後、初の週末となった21日、ソウル光化門を中心に弾劾支持派と反対派がそれぞれの立場を示す大規模なデモを繰り広げた。 「ユン・ソンニョル即刻退陣・社会大改革非常行動」(非常行動)などが主催したデモでは、光化門東十字閣から社稷洞一帯まで約9万人(主催者推計で30万人)が参加し、ユン大統領の罷免を求めた。寒波が押し寄せる中、参加者は厚手の衣類や防寒具を身にまとい、「内乱罪の主犯・ユン・ソンニョルを逮捕しろ」と書かれたプラカードや応援グッズを掲げ、熱気に包まれた。 一方、保守団体の「大韓民国正す運動本部」(大国本)や自由統一党などは、光化門近くの東和免税店前で弾劾反対デモを実施。約2万人(主催者推計200万人)が集まり、ユン大統領による戒厳令を擁護し、弾劾無効を訴えた。参加者は太極旗や星条旗を掲げ、「イ・ジェミョンの逮捕」「弾劾反対」を声高に叫んだ。 弾劾を支持する市民らは、ユン大統領が憲法裁判所や捜査機関の要請を拒否していることを非難。「自ら法的責任を取ると述べておきながら、召喚や文書送付を拒否するのは卑怯だ」といった批判が相次いだ。また、「戒厳令が1カ月も経たず擁護されるような状況に危機感を覚える」との意見も聞かれ、今後も継続的に声を上げるべきだとの声が強かった。 一方、弾劾に反対する保守派は「戒厳令は国を守るためのもので、弾劾を進める勢力こそが内乱罪に当たる」と主張。自由統一党の代表である牧師は「戒厳令はこの国を救った」と述べ、弾劾案に反対する声を憲法裁判所に届けるべきだと訴えた。 また、デモ現場では「検察や国会、公捜処が真の内乱を起こしている」として、野党や検察に対する批判が続出。さらに、現場では献金の呼びかけや物販もみられ、活動資金の確保を図る姿も見られた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
KOREA WAVE