「天丼てんや」の“定食ごはんおかわり無料”終了に嘆きの声が続々 今夏の米価格高騰の余波で小規模店舗や定食チェーンから「おかわり無料」が消えゆく現状
吉野家は定食メニューでおかわり無料
では『天丼てんや』のごはんおかわり無料サービスがなくなったいま、ほかの飲食チェーンでのごはんおかわりサービスはどうなっているのだろうか。丼系チェーンのなかで、定食メニューのごはんおかわり無料サービスを実施しているのは、『吉野家』だ。 『吉野家』では一部の店舗を除き、多くの店舗において定食メニューにおける、ごはんの大盛り・おかわり無料サービスを実施している。朝限定の朝食の定食メニューもサービスの対象だ。 『松屋』でも、一部店舗において定食メニューのごはんおかわりが無料。すべての店舗において定食メニューのごはん大盛りも無料だ。 『すき家』では、ごはんおかわり無料サービスは実施しておらず、「ごはん」のミニ130円、並160円、大盛200円で提供されている。 「吉野家の定食メニューのごはんおかわり無料サービスは、ほとんどの店舗で利用できますが、松屋については定食メニューのごはんおかわり無料サービスを実施している店舗は、そこまで多くはない。特に都内の松屋では、サービスを実施していない店舗も多く、そのメリットを享受できていない利用者も少なくないと思います」(小浦氏)
大手定食チェーンでおかわり無料は『やよい軒』くらい
定食チェーンはどうか。『やよい軒』では、定食メニューでのごはんおかわり無料サービスを実施。セルフサービスなのも特徴だ。 「大手定食チェーンでごはんおかわり無料サービスを実施しているのは、やよい軒くらいです。定食チェーンではないのですが、『とんかつ和幸』や牛たん店の『ねぎし』の麦めしなどは、おかわり無料です。また、松屋フーズのとんかつチェーン『松のや』では、半数以上の店舗で定食メニューのごはんおかわり無料を実施しています。 客単価が1500円を超えるくらいの定食系・和食系チェーン店であれば、ごはんおかわり無料サービス導入のハードルも低くなりますが、単価1000円未満のチェーン店の場合、やはりおかわり無料のコストが重くのしかかってしまうのも事実です。そういったなかで、おかわり無料を維持しているところは、それ相応の企業努力があるということだと思います」(小浦氏) 物価高の波がなかなか引かない現状を考えると、ごはんおかわり無料サービスを継続する飲食チェーンがあるというだけでもありがたいことなのかもしれない。消費者としても、おかわり無料が当たり前ではないということをしっかりと噛み締めて味わう必要がありそうだ。(了)