玉川徹、都知事選の候補者を直接取材…なぜ立候補?現職との違いは? それぞれの主張
■最大の違いは「トップダウンとボトムアップ」
玉川さん 「都知事になってやりたいこと、どういうふうなことがやりたいですか?」 蓮舫氏 「2つです。1つは徹底的に若者を支援したい。若い人たちの格差が広がり続けて、結局、働き方を選べない、不安定雇用から抜け出せない、次の自分にステップアップできない。それは収入が少ない。それはやっぱり貧困につながっていく。奨学金の返済という負担もあります。だから、この若い子たちを徹底的に支援をして手取りを増やしてあげたいんです。そのための手段としては公契約、東京都の契約している企業に条例を変えることで、その企業で雇っている若い子たちの待遇を改善してもらいたい。まず契約から始めます」 「あるいは、都が雇っている非正規の職員が3.2万人いるのですが、専門職の人たち、エッセンシャルワーカーとか医療従事者とか、本当に虐待相談員とか。この人たちも1年間で雇用を途切れさせるんじゃなくて、待遇改善をしてあげれば、専門性の高い人ほど評価されなければいけないと思っているんです。この人たちの給料が上がったら、公契約で若い子たちの給料が上がったら、この子たちが人生の選択を選べる環境になると思う」 「もう1つは行政改革。8.5兆円の一般会計があって、東京都はそれで色々な事業を行っているんですね。小池さんは8年間で8100億円の行革で財源を確保したと喧伝(けんでん)してるんですけれども、実はそのバックデータとなる予算の情報は一切出てません。言いっ放し。つまり、検証できないんですよ。事業が終わった時に余った予算を積み上げた疑惑もあるんですね。だから、これをちゃんと見せてもらいたい。つまり、ブラックボックスを温存しているんです」 玉川さん 「新しい施策を行うためには財源が必要になりますよね。この財源というのはどこから持ってきますか?」 蓮舫氏 「基本的に都は税収が豊かです。今年度も税収は上ぶれが1800億円でした。基金には数兆円単位でお金があります。やろうと思ったら財源はあるんです」 玉川さん 「神宮の外苑の再開発の問題ですね。これに関してはどういうふうなスタンスですか?」 蓮舫氏 「いったん立ち止まります。まず小池さんやっぱりすごいなと思ったのは、いろんな声が上がってきたら、去年、事業者に樹木の保全計画の提出を要請したんです。でも去年末、今年の頭には返ってくると言われていたものが、この時点になってもまだ提出されてないんですね。要請したはずの知事が再要請してないんです。まさかですけれども、選挙の後にひっそりと進めるとしたら、私はこれは争点にした方がいいと思っています。途中経過が実はあまり情報公開されていないんですね。『誰がどこでどのように決めていったのか』これ8年前、小池さんが自民党に言った言葉です。それを私は小池さんに問いたい。どういう計画だったのか、誰がどういうふうに決めてきたのか。その意味で環境アセスメント、あるいはその開発の前提となった公園の規制緩和について厳格に検証したいと思います」 玉川さん 「小池都知事と蓮舫さんの最大の違いはなんですか?」 蓮舫氏 「トップダウンとボトムアップです。トップダウンというリーダーを否定はしませんけれども、1400万人いる都民、そして8.5兆円、特別会計も入れると16.6兆円もの予算がありますから、それを何にどのように使っているか、途中経過を見せることがとても大事だと思うんですね。私は、知事直轄の円卓会議を使って、つくって、専門家や現場の人や当事者、都の職員も入れて、そして政策をつくり上げていく。その経過を皆さんに見せていきたいと思います」