高市早苗氏、捲土重来か「混乱続けば…自民党は野党になってしまう」 あす両院議員懇談会、石破執行部に〝責任論〟噴出の恐れ…どう動く
■あす両院議員懇談会 高市早苗前経済安保相は5日、9月の自民党総裁選で自身を支援した議員ら約20人と東京都内のホテルで会食した。石破茂首相(総裁)は、衆院選で自身が決めた勝敗ラインを割り込む大惨敗を喫したが、「政権居座り」を続けており、内閣支持率は急降下している。自民党は7日、両院議員懇談会を開き、選挙結果を総括する。石破首相や森山裕幹事長ら党執行部に対する「責任論」が噴き出し、紛糾する恐れもある。石破自民党から離れた「岩盤保守層」が期待し、捲土(けんど)重来を期す高市氏は今後、どう動くのか。国民世論の視線が集まっている。 【年代別でみる】石破内閣を「支持する」が「支持しない」を上回った唯一の年代は? ■都内で萩生田氏らと会食 「党内が混乱し、ガタガタした状態が続けば、自民党は野党になってしまう」「結束して党をもり立てていこう」 高市氏は5日の会食で、こう呼びかけたという。 会食には、総裁選で高市陣営の選挙対策本部長を務めた中曽根弘文元外相や、古屋圭司元国家公安委員長、側近の山田宏参院議員らが顔をそろえた。中でも注目を集めたのが、短時間出席した萩生田光一元政調会長だ。 石破首相は総裁選で、党の処分がすでに終わっていた派閥裏金事件を持ち出して〝再炎上〟させた。野党や左派メディアの関心が高まり、収拾がつかなくなると、石破執行部は右往左往の末、萩生田氏を含めた12人を「非公認」、34人に「比例区重複を認めない」など、一事不再理に反する「二重処分」に踏み切った。 萩生田氏は、安倍晋三元首相が率いた旧安倍派の実力者「五人衆」の一人だったが、立憲民主党候補と大接戦の末、無所属で小選挙区を勝ち上がった。 石破首相は衆院選で「国民の信任」を得られず、自公与党で過半数(233議席)を大きく割り込んだ。政権運営の危機に直面し、「非公認」で当選した萩生田氏や西村康稔元経産相、世耕弘成前参院幹事長ら計6人を統一会派「自民党・無所属の会」に取り込んだが、追加公認は認めていない。 萩生田氏は1日、インターネット番組「言論テレビ」で、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と対談し、衆院選で応援演説に駆け付けた高市氏について「しっかり連携をとりたい」と語った。二重処分である「非公認」とした党の判断基準については、「腑に落ちない」と指摘。「権力には権力でしかあらがえない。安倍イズムを継承しないといけない」「前面に出てやれることをやりたい」と述べており、動向が注目されていた。