地方移住で「年収100万の豊かな生活」を手に入れたのに…30代女性が地方暮らしをやめた“残念すぎる事情”は
子どもを産める自信がなく、自己評価が低いまま婚活を始めたら
無事登録して、申し込み(結婚相談所における、会ってみたいという意思表示のこと)が来たのですが、ほとんどが40歳以上の年上男性でした。 あるとき「婚活する男性は子どもを希望する人が多い」という情報を目にした由美さんは、当時すでに30代後半。子どもを産める自信がない自分が同年代男性と会うのは難しそうだと感じて、申し込みがあった中から40代男性を選び、3人の男性とお見合いします。 1人目はゲーム会社勤務の男性。会話は積極的でしたが、歯が黄色くて汚く、清潔感もなかったそうです。2人目は初めて会った日に障害年金についての議論を始める変わった男性でした。3人目は同じ福祉業界の男性でしたが、視線が合わずこちらの質問に「はい」「いいえ」で答えるだけ。髪の毛がボサボサで服もしわしわ、隣にいるのが恥ずかしいほどだったと話します。 これを繰り返しても結婚できるイメージが思い描けないと、婚活コンサルの私のところへ相談にやってきました。
徹底して練り直した「会ったら楽しそうな自己紹介文」
由美さんには写真の撮り直しとプロフィール変更を勧め、自分の立ち位置と、婚活市場でどんな男性が人気かを理解すべきという点をお伝えしました。 彼女は「30代後半、都内在住で年収300万円未満」というところだけ切り取ったら、年収が低く自立していなさそうなイメージを持たれるのです。 そこで自己紹介文に以下のエピソードを足すことに。 ・一人暮らし ・新規事業立ち上げに携わった経験 ・地方移住経験 ・ゲームが好き 会ったら楽しそうで、なおかつ中身がある女性に見えそうな要素を盛り込み、新しいプロフィールを作成しました。
30代・大卒・年収500万の男性は「普通」じゃない
結婚相談所の中で人気があるの男性というのは、30代・大卒・初婚・身長170cm以上・年収500万円以上の「NG要素がない男性」です。しかし、人気があるからといって自分に合う相手とは限りませんし、人気要素に人柄は含まれません。条件検索の出会い方では、年収とコミュ力が高くても、身長が160cmというだけで苦戦する男性もいるのです。 婚活では市場原理が働くため、自分が会える男性の魅力の総合点は、自分と同じぐらいです。自分が魅力的に見えるようにすることはもちろんですが、コミュ力と清潔感を優先する場合、他の条件をゆるめることを由美さんに伝えました。 幸い由美さんは相手に対して、身長にも学歴にもこだわりがありませんでした。こうして由美さんは婚活を再スタート。やがて、冒頭で登場した未来の結婚相手に出会うのでした。 男女ともに、婚活で相手の年収を気にするのは当たり前と思っている方も多いかもしれません。ですがその条件が、理想の相手との出会いを遠ざけている可能性もあるのです。 ※個人が特定されないよう一部脚色してあります。 <取材・文/菊乃> 【菊乃】 恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
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