『女子相撲』にかける14歳中学生 ぶつかり稽古の相手は社会人 目標はまず「大会で1勝」 兄・姉を追って飛び込んだ相撲の世界
谷元綺星(タニモトキララ)さん(14)。 浜坂中学校でたった一人の相撲部員だ。 浜坂中学校相撲部 谷元綺星さん:自分たちの先輩もやってきたので、一人になっても守るために頑張ってます。 【写真】『女子相撲』にかける14歳中学生 彼女の目標は、まだ果たせていない「公式試合での初白星」。 その裏には、憧れでもあり、ライバルでもある、お姉さんの存在があった。
■姉の背中を追い相撲の世界に挑む女子中学生
兵庫県新温泉町で女子相撲に打ち込む、浜坂中学校相撲部3年生の、谷元綺星さん。 小学生時代はバレーボール部の副キャプテンとして県大会で優勝する活躍も。しかし、中学入学と同時に飛び込んだのは、相撲の道だった。 綺星さんは3人きょうだい。 兄の飛翔(ツバサ)さん(21)は、現在、「滑翔(カッショウ)」のしこ名で活躍する現役の力士。4歳年上の青空(セイラ)さん(18)も、中学から相撲を始め、高校ではキャプテンを、そしてこの春から立命館大学で相撲部に入り、実力を伸ばしている。 小さな頃からきょうだいたちとテレビの大相撲中継を見てきた綺星さんも、やがて姉の背中を追い、相撲の世界に挑んだ。 谷元綺星さん:お兄ちゃんとお姉ちゃんの影響もあってやっている。達成感や練習終わりの砂や傷がついたところが、相撲の魅力。 中学生になってから、これまで3回、公式戦に挑んできたが、いまだに勝ち星をつかめていない。しかも… -Q.いま部員は何人? 谷元綺星さん:一人になってしまったんで、男子部員がいなくなって、一人になってしまうので、大会で1勝を目指したい。
■ぶつかり稽古の相手は社会人 「勝てる力はついてきた」とコーチ
中学校の授業が終わってから毎日、自宅近くの道場に通う。 監督の松井博明さん。綺星さんたちきょうだい3人、全員を育ててきた。 浜坂中学校相撲部監督 松井博明さん(54):何が楽しいのかなと思うところもある。他の女の子と比べたらしんどいし、傷ができるし。やっぱり、お兄ちゃんお姉ちゃんの存在が、大きいんじゃないでしょうかね。 ぶつかり稽古の相手は、昼間は仕事を持つ社会人だ。コーチの中村壮希さんは、学生相撲で腕を鳴らし、今は地元の役場の職員だ。 浜坂中学校相撲部コーチ 中村壮希さん(29):“あたり”が、去年に比べたら強くなってきた。それが試合でしっかりと出せたら、勝てる力はついたのかなと思います。 悲願の「1勝」に向け、いつも以上に気合が入る。