見逃さないで! 猫が「仲よくしたくない」ときに出すサイン
猫は、ほかの猫と「仲よくしたくない」と思ったとき、特徴的なしぐさでそれを相手にアピールします。穏便にすむこともあれば、場合によってはケンカに発展することも……。そこで今回は、猫が相手と仲よくしたくないときや、相手に敵意があるときに出すサインについて、哺乳動物学者の今泉忠明先生に伺いました。 【写真】キメ顔するハチワレ猫
相手の目をジッと見る
猫は基本的に、ほかの猫と鉢合わせた際は目を合わせずに通り過ぎます。相手の目をジッと見るのは、猫にとって敵意のあらわれ。人でいう“ガンを飛ばす”と同じ意味で、ケンカを売っていることになってしまいます。 強い猫は、相手に額を見せつけるような体勢で威圧することも。逆に、この場から逃げたいと思っている猫は、相手を見ながらも腰が引けているような体勢をとります。
鳴く・うなる・威嚇する
にらみ合いで険悪な空気になると、次は声を出して相手をけん制します。 ・「ナ~~オ」と低く大きな声で鳴く ・「ウーッ!!」とうなり声を出す このような鳴き方をして、自分は怒っているぞというアピールをします。弱い猫は追い込まれて「シャー!!」と威嚇することがありますが、これは「こっちに来ないで」という意味です。
攻撃する
鳴き合ったりうなり合ったりするなかで、一方が「相手のほうが強そうだ」と感じると、相手に体側を見せる逃げやすい体勢をとり、隙を見て逃げ出します。ただ、この段階でどちらも引かなければ、一方がパンチや噛みつきなどの攻撃を始め、ケンカに発展してしまうのです。 猫同士にも相性があるため、猫を複数匹飼育していても必ず仲よくなるとは限りません。飼い主さんとしては、愛猫同士仲よくしてほしいと思うものですが、無理やり仲よくさせようとするのはNGです。 もし愛猫同士で今回ご紹介したようなしぐさをしたら、それは仲よくしたくない合図。無理に一緒にいさせようとせず、適度な距離をとらせてあげましょう。 お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長) 参考/「ねこのきもち」2024年9月号『猫へ人へ「仲よくしたい」のアプローチ かわいいね ねこのあいさつ』 文/東里奈 ※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。 ※記事と写真に関連性がない場合もあります。
ねこのきもちWeb編集室