『海に眠るダイヤモンド』最終回は「謎解き甲斐」 爆発シーンは「本物の炎を使用」
リアルすぎる演出は神木隆之介の提案!杉咲花とともに見せた告白シーンの新境地
いよいよ22日に最終回を迎えるTBS系連続ドラマ『海に眠るダイヤモンド』。本作は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語だ。主演・神木隆之介が演じるのは、端島の炭鉱員の家で生まれ育った明るくまっすぐな鉄平。戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく、時代を超えたヒューマンラブエンターテインメント。 【写真】「こうやって撮るんだ!」 神木隆之介も楽し気な実際の撮影 物語終盤からは、過去の端島と現代の東京が交錯。第8話では物語が大きく動き、これまでの伏線が徐々に明らかになってきた。ここでは、最終回を目前にして新井順子プロデューサーにインタビュー。過去と現代のつながりを通して、視聴者に届けたかったものとは。制作の裏話をたっぷりとお届けする。 ――物語の真髄に近づき一層の盛り上がりを見せていますが、新井さんのもとにはどんな反響が届いていますか。 「後半に突入した第6話の放送では、『これが最終回でいいんじゃないか』という声がたくさん届きました(笑)。予告を見て、第7話はイヤな予感しかしないと。物語の序盤から台風やストライキ、戦争の話が描かれてきたなかで唯一平和な回になったので、急にほっこりし過ぎと指摘されるかと思っていたのですが、鉄平と朝子(杉咲花)の告白シーンの評判がものすごく良かったのも印象的でした。知り合いの俳優さんたちからも『何なんですかあのお芝居は!』と、驚かれましたね」 ――ちなみに、どのような撮影だったのでしょうか。 「実はあれ、神木さんが恋愛リアリティ番組のようにドキュメンタリータッチで撮るのはどうかと提案してくれたシーンなんです。望遠カメラで遠くから撮影しているのですが、素人が撮影したような映像に近づけたかったので、監督がカメラマンに『下手に撮ってくれ』と異例のリクエストをしていました。神木さんがいつ『好きだ』と言うのか、どんなリアクションをするのかなども誰も知らない状態。放送された尺よりも実際はもっと長く撮影していて、告白前の絶妙なタメもありました」 ――その告白を受けた杉咲さんのお芝居も素晴らしかったですね。 「カメラに背中を向けて涙を拭いていて、敢えて後ろを向くのか! と驚かされました。神木さんのお芝居を受けて、つい涙を流されたみたいで。以前にも思わぬところで涙が出たことがあって、『すみません…! 泣いてしまいました。もう一回やったほうがいいですよね?』と確認していたのですが、監督から『そのままがいい!』と採用されたこともしばしば。杉咲さんを見ていると、心で芝居していることが伝わってきますね」 ――撮影後にはどのような会話がありましたか。 「神木さんはその撮影の後に現場にやってきた人に『こういうシーンだったんだけど、見て!』とアピールしていました(笑)。第6話では賢将(清水尋也)と鉄平、2つの告白シーンがあったので、正統派の賢将とどう差をつけるか神木さんも考えていたのだと思います。ご本人としてもチャレンジングで、気合いを入れていたシーンだったのかもしれませんね」 ――百合子(土屋太鳳)と賢将のプロポーズシーンも話題でした。 「監督の狙いで、日常のなかでプロポーズすることになりました。ドライでは向き合って普通にプロポーズしていたのですが、本番ではエキストラさんが周りにたくさんいて、賢将が抱きしめようとするから『こんなところでやめてよ』という2人らしい押し問答みたいなシーンになりました」