「子どもが残したものは食べてはいけない」入園後数年間気をつけたい、子どもの食事からうつる“感染症”
こんにちは。3歳の野菜嫌いの男の子を育てる管理栄養士makoです。4月ということで、幼稚園や保育園に入園されたお子さんがいるご家庭も多いのではないでしょうか。今回は管理栄養士の私も知らなかった、子どもの食事からうつる感染症についてお話していきます。 現役保育士が語る、登園時に親が子どもに絶対言ってはいけない「言葉」 幼稚園や保育園に入ると、子どもは色々な感染症にかかるようになります。"保育園の洗礼"なんて言ったりしますよね。洗礼として多く言われているのは発熱を含む風邪が主ですが、実は症状の出ない感染症もあり、それが妊婦さんにうつると流産や胎児の難聴などに繋がることがあるそうです。 そこで管理栄養士makoが、母子感染症予防を啓発しているあそおあゆみさんに、入園したら特に気をつけたい母子感染症についてお話を伺いました。
あそおあゆみさんは妊娠中に母子感染症の一つであるトキソプラズマ原虫に感染した経験を持ち、トーチの会(先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症患者会)の協力会員として運営にも携わっています。 あゆみさんは、母子感染症は知識を持っていれば防げる可能性が高いと語ります。
妊婦さんが感染すると流産や胎児の難聴などに繋がるサイトメガロウイルスとは!?
mako:サイトメガロウイルスというと聞き慣れない名前だなと感じるのですが、どのようなウイルスなんでしょうか? あゆみ:サイトメガロウイルス[cytomegalovirus(以下CMV)]は、世界中どこにでもいるありふれたウイルスで、ヘルペスウイルスの仲間(学名human herpesvirus‐5)です。 40年前の日本では、ほとんどの成人にCMV感染経験があるといわれていました。しかし、先進国など衛生状態が良い国ほど感染者は少なくなり、現在の日本では妊婦の3人に1人は感染経験がないといわれています。 もしも妊娠の早い時期に母親がCMVに感染したり再活性化が起きたりすると、胎盤を通して胎児もCMVに感染する場合があります。発育途中の胎児が感染した場合は、まだ完成していない脳や感覚器(耳、目)、さまざまな内臓に悪影響を及ぼしてしまうこともあるんですよ。 さらに重症の場合、流産や死産することがあります。また、妊婦健診で行われる超音波検査で、「胎盤や胎児の発達の異常」が観察されることがあります(具体的には羊水過多、水頭症、腹水、子宮内胎児発育遅延などの初見)。 代表的なものに、難聴、精神運動発達遅滞、てんかん、視力障害、自閉症などがあります。 (参照 トーチの会 - 先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症患者会 )