門脇は遊撃ポジションを守れるか(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

　オフのプロ野球界の話題を独占しました。 　2024年シーズンに4年ぶりのセ・リーグ優勝を成し遂げた阿部巨人です。しかし、喜びも半減。クライマックシリーズ最終ステージでDeNAに完敗し、まさかの終戦。日本シリーズ進出は果たせませんでした。 【動画】これぞ主軸の仕事！坂本が中日・柳から値千金の逆転3ランを放ったシーン 　それだけにこのオフは補強に次ぐ補強でストーブリーグの主役に。抑えには中日の最強クローザーだったライデル・マルティネスを獲得し、先発陣にはあのレジェンド・田中将大が楽天から電撃移籍。さらには侍ジャパンの扇の要・甲斐拓也がソフトバンクからFA移籍。課題の打撃面でも前パイレーツ外野手のキャベッジと契約合意に達し、日々ネットニュースを沸かせまくっています。 　スポーツ各紙には早くも2025年シーズンの「開幕スタメン予想」が掲載され、期待感を高めています。遊撃のスタメンは大卒3年目の門脇誠が有力視されていますが、巨人取材歴の長いスポーツライターは、首を横に振るのです。 「2025年の巨人を考えた場合、一番予想が難しいポジションがショートでしょう。確かに阿部監督は門脇の堅守と思い切りの良さを買っているようですが、2024年シーズンは打率.243、21打点に終わった。確かにショートは守れることが一番。しかし、DHのないセ・リーグではある程度、『打てるショート』が求められます。さすがに坂本勇人との比較は酷ですが、そこそこの数字は残してほしいというのが首脳陣の本音でしょう」 　2024年シーズンの後半には中山礼都も躍動。出場こそ32試合に止まりましたが、打率.318の数字は次なるシーズンへのブレイクを予感させるに十分。さらにはルーキーながら、特に守備で「バイプレーヤー」として存在感を示した泉口友汰も、スタメンの座を虎視眈々とうかがうことでしょう。 　「ショートには意外な『開幕スタメン候補』がいるんですよ」と語るのは、前述のスポーツライターです。 　語気を強め、こう言います。 「ドラフト2位で入団する九産大のルーキー・浦田俊輔が春季キャンプとオープン戦でアピールに成功すれば、一気にスタメン起用もあり得ると思います。とにかく足が速い。守備範囲も広く、打撃面でも小力があり、俊足も生かして長打を放てます。なぜ貴重な2位という上位の枠を使って、ショートを獲得したのか。それはつまり、現有戦力がスタメンと呼ぶには今ひとつということですよ。『もっと高いレベルで競争してくれ』という阿部監督からのメッセージのように見えますね」 　ガチンコのサバイバル戦こそが、チーム力強化の根源。ショートの勝者は誰になるのか。目が離せません。 ［文／構成：ココカラネクスト編集部］