『虎に翼』「僕はきれいごとじゃなく、現実の話をしているんですけどね」咎められても謝らない入倉に視聴者「本人の中でただの事実」「典型的捨て台詞」「差別のある現場の残酷さ」
◆7月29日の『虎に翼』 現在放送中の伊藤沙莉さん主演・連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合/毎週月曜~土曜8時ほか)。第18週「七人の子は生すとも女に心許すな?」の86回が7月29日に放送され、話題になっています。 明日の『虎に翼』。傍聴席に小野(堺小春)がいた理由とは?そして事件に向き合う寅子(伊藤沙莉)を航一(岡田将生)が… *以下、7月29日放送内容のネタバレを含みます。 寅子と優未(竹澤咲子さん)の姿を見ていきなり号泣した杉田(高橋克実さん)。実は杉田は昭和20年の長岡空襲で娘と孫を失っていた。 そんな中、ある放火事件が発生。火災があったスマートボール場の経営者である朝鮮人の金顕洙(許秀哲さん)が逮捕される。 寅子は傍聴席に三条支部の事務員・小野(堺小春さん)が座っていることに気付きーーといった話が描かれました。
◆あらためてあらすじ 今回のお話で、取り扱われることになった放火事件。その裁判は本庁にて、星と寅子、そして入倉の3人の合議体により行われることに。 3人が揃った場で、起訴状を読んだ入倉が「また朝鮮人か。事件ばかり起こして困ったやつらですよ」とつぶやきます。すると寅子は「はて…。生まれた国は関係ないのでは?」と話すとともに、法律を共に学んだヒャンちゃんこと崔香淑が、砂浜にハングルで自分の名前を書いた、あの日の光景が流れます。 裁判官としてあるまじき発言、などと寅子から注意を受けるも、入倉は「私は事実を言っただけです。いい奴らもいれば、どうしようもない奴も多い」「そもそも最近奴らが威張り散らしているから余計な事件が起こるんです」「僕はきれいごとじゃなく、現実の話をしているんですけどね」と続けます。 気まずい空気が流れるなか、星は「なるほど…」とつぶやき、「放火は重罪です。被告人は容疑の段階で否認していると報じられています。慎重に審議していきましょう」と話すのでした。
◆ネットの声 今回の展開に、ネットでは「差別を指摘すると空回る。差別のある現場の残酷さがまざまざと」「入倉が典型的な捨て台詞を吐いた」「本人の中では差別などでなく、ただの事実・当たり前の認識という状況がむしろしんどい」「注意されても<建前上>すら否定しない、謝らないという描き方は凄く重い」「絶え間なく現在に通じる課題に向き合おうとするトラツバに感服…」といった声が交わされていました。 朝ドラ通算110作目となる『虎に翼』は、日本初の女性弁護士で後に裁判官となった三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんがモデル。昭和の法曹界を舞台に、激動の時代を描いたリーガル・エンターテインメントです。 仲野太賀さんや石田ゆり子さん、松山ケンイチさんらが出演し、尾野真千子さんが語りを、脚本は吉田恵里香さんが担当。 主題歌『さよーならまたいつか!』は米津玄師さんが手掛けています。
「婦人公論.jp」編集部
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