市川團子、スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』主演!20歳ならではの熱量がアツい
■祖父・三代目猿之助は感情を客席に飛ばす力がすごかった!
部長 『ヤマトタケル』は、團子さんのおじいさま、三代目市川猿之助さんが1986年に作り上げたスーパー歌舞伎の第一作目です。当時としては、本当に画期的な作品だったと思います。 團子さんはつねづね目指すところは、おじいさまだとおっしゃっていますけれど、ご自身で演じてみて、あらためておじいさまのすごさをどんなところに感じましたか? 團子 僕は今20歳なんですけれど、祖父は初演のとき、40代だったんですよね。それがまず想像できない。まさに異次元の体力だなと。たとえば立廻りひとつとっても、祖父のほうが全然速いんですよ。僕が速くやろうとすると雑になってしまうんですけれど、祖父の立廻りは全然ぶれない。 これは古典の歌舞伎を本当にたくさんされて極めたからこそ、スピーディにやってもブレない立廻りができるんだと思います。 部長 本当ですね。歌舞伎は重い衣裳とかつらをつけて、あれだけ激しくお芝居したり、踊ったりするわけだから、とてつもなく体幹が鍛えられますよね。
ちょっとアンニュイで、大人っぽい横顔に惚れ惚れする部長。舞台終わりで疲れていたはずなのに、そんな素振りも見せずにバイラのリクエストに応えて、色々なポーズをとってくれました!!
團子 それから祖父のお芝居からは、感情がとても伝わってくるところもすごい。劇場全体に感情を飛ばす力があって、悲しみも嬉しさも悔しさも祖父がやると、それが客席にしっかり届くんですね。 僕だったら、たとえば手をいっぱいに開いたり、腕を伸ばしたりして、感情を表現するしかないのですが、祖父の映像を見ていると、ただ立っているだけでもその感情が伝わる。あらためてその偉大さを思い知りました。 小僧 その中でも自分がいちばん受け継ぎたいと思うものは何ですか? 團子 芝居にかける熱量とか、エネルギーの高さです。お芝居の技術はまだ全然足りていないのですが、20代ならではの熱量とかパワーみたいなものをとにかく出せたらいいなと思っています。 部長 それはもうこうやって話していると伝わりますよ! 歌舞伎のお話をしているときの團子さん、目がキラキラしていて楽しそうです‼ ちなみに最後の宙乗りもおじいさまのイメージですか?