【京成杯AH】指数5位も秘めた能力に期待、本命は3歳牝馬アスコリピチェーノ 穴馬は得意の形なら強いセルバーグ
穴馬は緩みないペースで逃げると強いセルバーグ
デビュー4戦目の白梅賞で逃げて3着。その後は差す競馬で結果が出なかったが、3歳秋の1勝クラスを逃げて勝利。そこからは前に行く競馬で好成績を残すようになった。2勝クラス勝ち時、3勝クラスの武庫川S勝ち時ともに、オープン通用レベルの指数を記録しており、いずれ重賞で好走する馬だとみていたが、昨夏の中京記念では逃げて能力をフルに発揮して優勝した。 その中京記念は6番枠からまずまずのスタート。外のアナゴサンが競ってくると、内からハナを取り切って主導権を握った。道中も淡々とレースを引っ張り、1馬身半のリードで3角へ。3~4角でアナゴサンらが食らいつこうとしてきたが、楽な手応えでその差を詰めさせず、直線序盤で抜け出して2馬身半のリードを奪った。さすがにラスト1Fで甘くなり、ディヴィーナにじわじわ詰められたが、1馬身半差で押し切った。 中京記念で記録した指数は、ここではNo.1のもの。緩みないペースで逃げるとしぶとく、昨年2月の小倉大賞典でも緩みないペースで逃げて3着と善戦している。 休養明けだった3走前の新潟大賞典はやや出遅れて躓き、中団中目から2列目の外まで押し上げていく競馬で12着敗退。前々走のエプソムCは外差し有利の馬場で最短距離を通って逃げたものの、ラスト1F手前で苦しくなって失速し7着。前走の中京記念は同型のテーオーシリウスと競り合ってオーバーペースの激流となり、12着に敗れた。 今回はオーキッドロマンスの出方にもよるが、同馬は競り合いを嫌いそうな内田博幸騎手が鞍上。距離延長の一戦でもあり、セルバーグに行かせる可能性が高い。昨夏の中京記念時のように時計が掛かる馬場だと理想的ではあるが、自分の得意の型に持ち込める公算が高く、人気薄でもあるここは一考の価値が十分ある。 ※パワーポイント指数(PP指数)とは? ●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示 例)ディオの前走指数「-20」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.0秒速い ●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート ●能力値= (前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3 ●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数 能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補 ライタープロフィール 山崎エリカ 類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬
山崎エリカ