通天閣の試験で久々のネオン点灯 アナログ時計がビジョンに刷新
2月10日「ツーテンの日」に点灯開始
通天閣のネオン久々に試験で点灯 LED総数3万2579個で刷新 撮影・編集・ナレーター:柳曽文隆 岡本ゆか 音楽・撮影:イーゼル芸術工房(廣岡ミキオ)
なにわ名物の輝き、新たに復活へ──。大阪市浪速区の観光名所で国の登録有形文化財となっている「通天閣」は27日夜、昨年から行われていたLED・ネオン広告のリニューアル工事を終え、ネオンの試験点灯を実施。以前よりもさらに明るくなるとともに、約5か月ぶりの輝きを放った。2月10日「ツーテンの日」の夕方から通常点灯が始まる予定。
LED総数は1万9650個から3万2579個に
通天閣の高井隆光副社長によると、ネオンのリニューアルは13回目で、だいたい5~6年のサイクルで工事が行われているという。 今回のリニューアルにより、高さ45メートル・幅5.2メートル4面広告のLED総数を、これまでの1万9650個から3万2579個に増やし、ネオン管総本数もこれまでの1940本から1989本となった。 そのため、これまで6色表していた広告の色は、より多彩な12色でのライトアップが可能になったという。
時計はビジョンに。四季を表す粋な映像の演出も
また、約60年にわたって使ってきた日本一大きいとされたアナログ式の大時計をLEDビジョンにリニューアル。しかし、ビジョンにしたことでこれまでに使用してきた歴代のアナログ時計を表示したり、日本の四季を表したビジョンを流す、粋な演出も用意しているそうだ。 この点灯に周囲の新世界で働く人たちも喜びの声をあげる。人力車「俥天力(しゃてんりき)」の俥夫、國領翔太さん(30)は「やっぱり点灯してるとしてないでは違う。観光客も早く帰りませんから。本当に助かります。12色も色が出るんなら、また観光案内用に覚えないと」とうれしそうに話していた。 また、堺市からたまたま来たという30代の女性は「工事しているということは知らなかったんですが、きょうは1面だけ点灯しているのを見て、ある意味レアだと思いラッキーでした」などと話していた。
高井副社長によると、夕方点灯の際は一部の点灯だが、同日午後8時からの試験点灯はすべてのネオンを点灯させるという。