【鎌倉 北橋】長谷の美しい洋館で庭を見ながら味わうスパークリングワインと風味豊かな“玄挽き蕎麦”!
蕎麦は庭を眺めながら過ごせる和室で
お昼の予約ができるのは、先付け、前菜、焼き物、天ぷら、蕎麦、甘味の蕎麦会席(6,600円~)のみ。さらりと気ままにお蕎麦とお酒を楽しむには、多少待つ覚悟が必要です(夜は予約可能)が、そんなことも気にならないのが、カフェからお蕎麦へというゆる~い流れ。ふらりと訪れたいという方は、この優雅な空間をのんびり味わうこともお楽しみに入れておくといいかなと思います。 今回はアラカルトで。もちろん、“蕎麦呑み”の醍醐味はつまみです。秋ですし、きのこをチョイスして「なめこの辛味おろしあえ」を。石川県の「きなめりなめこ」を使った力強い風味。「意外と合うんです」とおすすめされてスパークリングを。確かに! ふるふると揺れながら運ばれてくる「だしまき」はしっとりふわふわ。
蕎麦そのものの風味を楽しむ
ところで新蕎麦の話をふっておいて何ですが、こちらでぜひ食べて欲しいのが“玄挽き蕎麦”。玄米と同じような殻付きの蕎麦の実で仕立てた蕎麦を指します。いわゆる“田舎蕎麦”のようなイメージです。というと、太いものをイメージされる方も多いと思いますが、こちらのは更科のような細打ち。つるつるといけてしまうのに、蕎麦の風味はしっかり味わえるというもの。 蕎麦の仕入れは、店主の北橋さんが信頼できる農家さんへ直接出向いて。関東近郊では栃木県益子や長野県、そして北海道までも。全国各地にご自身で出かけ、その目と舌で確かめ、気に入ったものをそのつど仕入れています。 つゆは本枯れの鰹節、そうだ鰹節、昆布、椎茸などを合わせ、あくまでも蕎麦の味わいを引き立てるものとして、芳醇すぎないように仕上げているとのこと。 また、近年作り手が減り、なかなかいいものを手に入れるのが難しくなってしまったという蕎麦を盛り付けるざるは、お蕎麦屋さんを営んでいた知人から分けてもらった貴重なものだし、器は作家さんに依頼してこのお店用に作ってもらうなど、蕎麦のみならず、細部にまでこの空間で蕎麦を味わってもらうための配慮がなされていました。