米子北、15年連続優勝…全国高校サッカー選手権鳥取県大会
第103回全国高校サッカー選手権鳥取県大会(県サッカー協会、県高体連、日本海テレビ主催、読売新聞社など後援)の決勝が4日、鳥取市のAxisバードスタジアムで行われ、米子北が鳥取城北を2―0で破り、15年連続20回目の全国大会出場を決めた。全国大会は12月28日から東京都などで行われる。
米子北が決勝では3年連続となる鳥取城北との対戦を制した。4分、コーナーキックからのこぼれ球に反応したDF樋渡蓮音(3年)が右足を振り抜いて先制。その後も果敢に相手ゴールを攻め続け、73分には途中出場のDF久徳庵道(3年)がゴールネットを揺らした。
鳥取城北はMF寺坂聖也(3年)がドリブルで敵陣にボールを運ぶも、シュートにつなげられなかった。
米子北・鈴木颯人主将「予想していた通り、難しい試合だったが、全員で戦い抜けた。県代表として日本一を目指して頑張りたい」
鳥取城北・織戸雅也主将「全ての面で相手が上回っていた。チームメートにはキャプテンの自分についてきてくれて『ありがとう』と伝えたい」
「自分が主役」決勝弾、米子北DF樋渡蓮音選手・3年
「自分が主役になる」。思うようなプレーができずに相談した1学年上の仲田堅信さんからのメッセージを胸に臨んだ決勝は、自身の先制点が決勝点となった。
セットプレーの練習では、こぼれ球に反応できるよう心がけてきた。序盤の4分、「イメージ通り」にゴール前からこぼれ出た球を右足で振り抜き、ネットに突き刺した。昨年の決勝で、先制点を挙げた先輩の金言通りに結果を出した。
中村真吾監督も「決勝はうまくいかないと焦る。序盤での得点は試合を楽にさせてくれた」とたたえた。
右サイドバックとして、スピードのある相手選手との競り合いでは、粘り強い守備で、チャンスの芽を摘んだ。また、先発出場したDFの下級生3人を励まし続け、守備陣をまとめた。
試合終了を告げるホイッスルが鳴ると白い歯がこぼれたが、すぐに全国大会に向け、表情を引き締めた。今夏の全国高校総体では、4強入りしたものの目標の優勝を逃した。「夏の4強を超え、優勝して歴史を塗り替える」と力を込めた。