「このまま死ぬんだろうと・・・」幹線道路が土石流の ”通り道” に 流されても車から脱出できず 西日本豪雨6年 あのとき何が起きたか ドライブレコーダーの映像から
■“平成最悪の豪雨災害” 平日夕方の帰宅時間を直撃で車は混乱 全国で230人以上が犠牲となり「平成最悪の豪雨災害」となった2018年の西日本豪雨。広島県だけでも150人を超える人が亡くなりました。広島県の広い範囲で ”観測史上1位” の雨量を更新する記録的な大雨でした。 【画像で確認】道路は “土石流の通り道に”ドライブレコーダーの記録&車が転落…川の護岸が削られ“道路崩落”の危険視 マイクロバスのドライバー 「あ、バッテリーがやられた・・・」 特に激しい雨のピークとなった7月6日の夕方から夜のはじめにかけては、平日の帰宅時間帯と重なったこともあって、多くの車が混乱に巻き込まれました。当時、被災地で撮影された映像から記録的豪雨に見舞われた広島で何が起こったかを振り返ります。今回はドライブレコーダーがとらえた映像です。 ■広島市と呉市を結ぶ県道 道路の上が “土石流の通り道”に 安芸区と呉市を結ぶ矢野峠を越える県道34線。7月7日朝、上空から撮影した映像では、坂道には川のように濁流が流れ下っていました。 7月6日の夜、桐山慎司 さんは仕事を終えて呉市の自宅へ帰るため、この県道の坂道を車で登っていました。 桐山慎司 さん 「あの看板が映っているので、この辺の映像かな」 ■“わずか3分”で道路は濁流に ドライブレコーダーが捉えた映像 ・7月6日午後7時36分 桐山さんの車のドライブレコーダーの映像では、午後7時半を過ぎた頃、桐山さんの車は渋滞につかまり停車します。 桐山さん 「これくらいの雨だったら大丈夫だろうと、上からは対向車も下りてきているので、もうしばらく様子を見ようという気持ちでいました。」 ・7月6日午後7時39分 それからわずか3分後・・・。道路上は一気に濁流となっていました。 桐山さん 「いろんな物が流れてきたりとか、対向車がバックで下りてきたりとか、ふらつきながら下りてきたりしたので、これはちょっと危ないと思いました。これは行けないと思った時点では、反対車線にも車があって、自分の後ろにも車があったので、Uターンするにも動けない状態だった。」