「買ってから続々良いことが...」アクセサリーを潔く手放した昼田祥子さんも虜にする「天然石リング」。そこに込められた想いとは?
「服捨て」を通してアクセサリー類も数多く手放したエディター昼田祥子さんを虜にした「Adlin Hue(アドリン ヒュー)」のジュエリー。前回に続き、サロンを訪れた昼田さんとアドリン ヒューのデザイナー安部真理子さんの対談の様子をお届けします。 【写真で見る】願いが叶う!?噂の「アドリン ヒュー」の天然石リングはどんな種類がある?
(写真右)安部真理子さん/「Adlin Hue(アドリン ヒュー)」「sharanpoi(シャランポワ)」デザイナー。セレクトショップのMDやバイヤーを経て、2018年にジュエリーブランド「ARTIDA OUD(アルティーダ ウード)」の立ち上げに参画。2021年にシャランポワを設立し、2022年にエシカルでサステナブルなジュエリーブランド「アドリンヒュー」をローンチ。日本の職人支援を目的としたジュエリーおよび伝統工芸関連のプロダクト開発、コンサルティングなども手がけている。Instagram:@axunfeng 昼田さん(以下昼田)「初めてリングを購入した展示会は別の会場だったので、サロンには初めてお邪魔したのですが、ジュエリーも空間も素敵でワクワクしてます……! 早速ですが、まずは安部さんがこの業界に入るきっかけを聞いても良いですか?」 安部さん(以下安部)「元々ファッションブランドのMDやバイヤーをやっていたのですが、いつかはジュエリーをやりたいなと思っていました。最初は自分が着けたいジュエリーがなくて作ってみたのがきっかけで、シャランポワをスタートする頃に作ったのが、シンプルな18金のバングル。細目のデザインが意外と世の中にはなかったので、まわりの友人にも好評でした」 昼田「その後ご自身でブランドを立ち上げようと思った理由はあったのですか?」 安部「昔担当していたブランドでは、インドで大量に石を買って数も沢山作っていたのですが、新しい石を採掘することや労働環境についても思うところがあったり、どこか後ろめたい気持ちがありました。なので自分のブランドでは、既に市場にあるものや再利用できるものを使ってジュエリーを作りたいと思ったのが始まりです」 安部「今は甲府にある石屋さんから原石のデッドストックを買い付けています。世界中から集められ、手つかずになっている石がたくさんあるんです。地金もインドの工場でリサイクルしたもの、パールも廃棄される運命だったものを使用しています」 昼田「リングになる前の石もまた魅力的……! 色も形も1つ1つ違っていて引き込まれます。買い付ける石を選ぶのって迷うものですか?」 安部「石選びは迷わないです! 1つ1つの石に思い入れがあるし、自分が着けたいと思うもの、本当に好きと思える石しか選びません。色はどれでも組み合わせられて、手持ちのものに合わせやすいクリアや白、ブルーやモノトーン系を中心に。赤とピンクは選ばないですね」 昼田「わーすごい! 直感を大事にされているんですね。リングになったときのデザインも考えながら選ぶのですか?」 安部「あくまで石が主役なので、デザインは後から考えることが多いです。石を縦に使うか横に使うか、土台の形はどうするか、それぞれの石に合うデザインを導いていく感じですね」 昼田「まるで石と対話しているみたいですね!」 安部「たしかに、石が人に見えているというか、自分のこどもみたいな存在ですね」 昼田「私はアドリンヒューのリングにしかない独創性にすごく惹かれたのですが、安部さんの石との向き合い方に秘密があったのかもしれません。1点ものとの出会いも運命的で良いですよね」 昼田「これから天然石リングを作りたいという方に、石を選ぶときのポイントなどはありますか?」 安部「まずはパッと見たときのインスピレーションで選ぶのが良いと思います。水晶は浄化、オニキスは邪気払い、グリーン系は癒し……など、後から石の意味を調べるとご自身にフィットする石を自然と選ばれる方が多いです。私も、その方に今必要な石、似合う石が何となく分かったりもします」 昼田「安部さん、なんだか占い師みたい(笑)。選ぶタイミングや気分によっても必要な石が変わるのか、毎回欲しい石が変わるんですよね。アドリンヒューのリングを集めたくなって“沼る”業界の人が多いというのも納得です(笑)」 安部「クリアな水晶や、水晶に金属などが混ざったルチルクオーツはすごく人気があります。ハート型(右から6番目)は見た目にもアイキャッチで可愛いので、すぐに売れてしまいますね」 昼田「すべて1点もので天然石と聞くと、お値段もすごく高いのかと思いきや、意外と6~7万円台で買えるのも驚きでした」 安部「なるべく買いやすくしたくて、10万円以内にしています。石からオーダーして作られる場合も金額は既製品と同じにしているので、お客様の約半分はオーダーメイドされますね。オーダーだと3,4か月かかりますが、既製品をサイズ調整することも可能です」 昼田「石選びからデザインまで、安部さんにいろいろ相談しながら作って頂けるのですね。とっても楽しそう……!」 安部「私も楽しいです(笑)。キャリアの1番最初の頃は販売スタッフもやっていたので、元々接客も大好き。今は接客の時間がなくなったら寂しくなるくらい、サロンでお客様と1対1でお話するのは至福の時間です。ぜひアトリエにも気軽に遊びに来てほしいです」