『となりのMr.パーフェクト』が迎えた幸せな最終回 チョン・ヘインの眼差しが愛を語る
ソンニュ(チョン・ソミン)が美しいウェディングドレス姿に
スンヒョがソンニュを連れて行ったのは、ソンニュの父グンシクがかつて店を営んでいた建物だった。スンヒョが新たに改築を施したその店舗は、グンシクからソンニュへのプレゼントだった。スンヒョは、新店舗を「世界一お前を愛する男2人による合作だ」「ここでお前らしい料理を作れ、人々を癒す料理を」と話し、ソンニュは、「すごいよスンヒョ、私の部屋を直し、私の心も治してくれて、ついには店までも」と感動して涙を浮かべた。 一方、モウムはかねてから希望していた南極行きが決まり戸惑うも、ダノとヨンドゥは快くモウムを送り出す。このときのヨンドゥの言葉が健気だ。「皇帝ペンギンは母親が餌を探しに行くと、父親が卵を抱いてかえすの。うちのパパみたいに。パパと一緒に待ってるね」と言ってモウムの夢を応援するのだ。ダノとヨンドゥは、ジェスクと共に暮らしながらモウムを待つことになるのだが、この温かな新しい家族の誕生に胸が温かくなる。モウムの登場シーンは、最初から最後までラムネ色の爽やかな風が吹いているようだった。 最終話では、結婚準備を控えたスンヒョとソンニュが、タキシードとウェディングドレスに身を包む姿を見せてくれた。ソンニュの純白のドレス姿を見たスンヒョの、美しさに驚き息を飲む、なんとも初々しいキラキラした瞳とそのさまがかわいい。すぐに結婚へと向かうかと思いきや、まだ恋愛したいというソンニュの思いを受け入れ、結婚式ならぬリマインドウエディング(夫婦が再び愛を誓い直す結婚式)が、スンヒョの両親に贈られた。 ソンニュの帰国によって大嵐が吹き荒れた2組の家族に、新しい始まりが訪れることを示唆して、物語はハッピーエンディングとなった。スンヒョとソンニュは、ラストシーンでも、互いに言い合いを楽しんでおり、この2人は出会った時から生涯こうやって楽しみながら過ごしていくのだろうと、心温まる終わり方だった。 30代女性の抱える悩みや、大人世代が直面する経済的な問題、友人同士や夫婦間の行き違いまでを詰め込んだ本作は、ロマンティックコメディの枠を超えて、ヒューマンラブストーリーとしてあの町で暮らしていく人々を想像させて幕を閉じた。最終話でも流れたチョン・ヘインによる劇中歌は、彼とソンニュのこれまでの思いがたっぷり詰まったソンニュへのラブソングとして耳に甘い余韻を残した。
にこ