発がん性指摘される有機フッ素化合物「PFAS」 異例の水道水全国調査へ 「広範囲に広がることが問題」
■かつてアメリカでは牛の大量死の原因として裁判が行われたことも
国がまとめた、PFASの検出状況です。色がついている箇所が、国の目標値を超えている所ですが、関東や関西そして九州など全国的に広がっています。 そもそもなぜ「PFAS」が、私たちの飲み水に含まれるようになったのでしょうか。 PFASは分解されにくく、“永遠の化学物質“とも呼ばれています。かつて使用していた工場などから、地下水や河川に流れ込み、浄水場を通って、水道水として私たちの飲み水にも含まれる可能性があるということです。
発がん性との関連も指摘されていて、気になるところです。 【菊地幸夫弁護士】「この問題に関しては少し歴史があって、90年代末にアメリカのある州で畜産農家の牛が大量に死ぬという事件がありましたで。そこの農家を流れてる川の上流にある、企業の排出物質が原因じゃないかということを訴えられた弁護士が、長く困難な裁判の末に、その大企業を相手に莫大な和解金を取りました。そこで問題となったのが、このPFASの中の一種のPFOAとか、こういう物質です。ですから、これが日本でまた繰り返されて深刻な健康被害が出てこないかというところは、非常に懸念されるところだと思います」 対策が気になるところです。 【関西テレビ 神崎博報道デスク】「まだ水道水の調査これからということですけど、やっぱり不安に感じる方がいらっしゃると思うので、もし心配になるなら、防衛策としては一部PFASが除去できる浄水器があるので、そういうものを購入されて、例えば飲料水や調理に使われる水は、その浄水器を使った水を使われたらいいかなと思います」 私たちの体の中に入るものです。国の対応がごてごてにならないよう、しっかりとした実態把握、実態調査を行ってほしいと思います。 (関西テレビ「newsランナー」2024年6月27日放送)
関西テレビ