絶賛パウンドケーキ誕生、1年がかりで開発 菓子メーカー“モンテール”など産学官福が生み出したスイーツ 女性市長「クオリティーが高い」
埼玉県草加市は市障害福祉サービス事業所、獨協大学(草加市)、日本薬科大学(伊奈町)、菓子メーカー「モンテール」(八潮市)と連携してコラボスイーツを開発した。産学官福の5者が協力し、障害者が製造しやすく健康的なスイーツに仕上げた。8日、同市役所で発表試食会を実施。商品は11月2日、市内で開かれる「草加ふささら祭り」で販売を開始する。 スタバ、アウトレット店に“魅力タンブラー”ずらり 高さ25センチのプラスチック製、作ったのは
地域のつながりと障害者の働きがい向上を目指そうと、1年がかりでスイーツを開発した。商品は2種類のパウンドケーキで「ゴロっとさつまいもの小松菜パウンドケーキ」と「シャキッとりんごの小松菜パウンドケーキ」。ともに税込み250円。 さっぱりとしたコマツナのパウンドケーキに、サツマイモとリンゴの食感をそれぞれ味わうことができる。山川百合子市長は「スイーツとしてのクオリティーが高い」と太鼓判を押した。 草加市障害福祉サービス事業所つばさの森(同市柿木町)は、20年以上にわたり知的障害がある利用者がマドレーヌを製造している。新商品を開発し、売り上げを伸ばすことで働きがいを高めたいと5者が連携した。 市が持続可能な開発目標(SDGs)推進の一環として後押し。特産のコマツナに着目し、モンテールが技術を指導した。日本薬科大が薬学と栄養学の知見を生かし、獨協大がパッケージや販促面で支援した。 商品は牛乳を豆乳に替え健康的なスイーツに。獨協大広告研究会のメンバーら両大学の学生が関わり、若い世代が楽しむことができるスイーツに仕上げた。事業所の利用者が製造しやすいよう原料をなるべく減らすなど商品設計にも工夫を凝らした。
発表会には山川市長、下国季樹市社会福祉事業団常務理事、モンテール鈴木智也取締役専務執行役員、前沢浩子獨協大学長、都築稔日本薬科大学長らが参加。つばさの森の利用者が「頑張って作りました」とあいさつした。下国常務理事は「利用者や職員のアイデアだけではなかなか新しい商品を生み出すことは難しい。今回のコラボは貴重な経験、今後の事業運営に生かしていきたい」と話している。 商品は「草加ふささら祭り」で販売を開始し、同事業所「つばさの森」、両大学構内、「モンテールスイーツストップ八潮店」で販売する予定。