「今に向き合って」同性カップル訴え 一審は唯一の「合憲」判断
同性婚を認めない民法や戸籍法の規定は憲法に違反するとして、京都府や香川県などの同性カップル3組が国に計600万円の国家賠償を求めた訴訟の控訴審が13日、大阪高裁(本多久美子裁判長)で結審した。原告らが意見陳述し、全国6訴訟で唯一「合憲」としている一審・大阪地裁の判断を見直すよう求めた。判決は来年3月25日。 【写真】大阪地裁・高裁が入る庁舎=大阪市北区 ほか5地裁は「違憲」「違憲状態」とし、今年3月に札幌高裁、10月に東京高裁も「違憲」としている。京都市の坂田麻智さん(45)はパートナーのテレサさん(41)と証言台に立ち、「将来的に違憲となる可能性がある」とした大阪地裁判決について、将来とは「いつなのか」と指摘。「私たちは明日にでも事故にあって死ぬかもしれない。顔も実名も出し、今の話をしている私たちに向き合ってほしい」と求めた。 「同性を好きになる性的指向で生まれただけで、愛する人と結婚できない。出産したほうにしか親権がなく、相続もできない。異性間の婚姻では当たり前に保障されている権利が私たちにはない。明らかに差別だ」と訴えた。
朝日新聞社