60代で自らスタントをこなす名優ウィレム・デフォー(68歳)が長年続けている習慣とは
ハリウッド俳優ウィレム・デフォーは、その豊かなキャリアの中で100本以上の映画に出演し、その圧倒的な演技力で多くの人々を魅了してきた。彼の成功の裏には、40年以上にわたるヨガの実践があることをご存知だろうか?驚くべきことに、彼はジムにはあまり関心がなく、むしろヨガと瞑想を好み、毎日1時間半をヨガに費やしている。 〈写真〉ウィレム・デフォー(68歳)が長年続けている習慣とは? ■「歳を取った」と感じてヨガをスタート 俳優ウィレム・デフォー(68歳)が何十年も前にヨガを始めたきっかけは、「歳を取った」と感じたからだという。ジヴァムクティヨガセンターの動画で、ヨガを始めた当時のことを振り返り、彼は次のように告白している。「何かしらの身体的な鍛錬、つまり身体を健康に保ち、柔軟性を維持し、パフォーマーとしてのツールである体を調整するという非常に表面的で自己中心的な欲求から(ヨガを)始めた。」 ■次第にヨガの深く精神的な側面に魅了されていった しかし、ウィレム・デフォーは次第にヨガのもっと深い精神的な側面に魅了されるようになった。ヨガを実践していくにつれて、心境に変化が訪れたのだ。彼は、ヨガを続ける理由について「落ち着くことができた」と語り、「心の静けさや集中力を体験し、自分の心を導く能力も手にすることができた。(ヨガを通じて)心のあるパターンや機能に気づき始める。そして、一度心を知り始め、瞑想や熟考を実践し始めると、それが内面を見つめ、自分を知ることにつながると思う」と過去のインタビューで語っている。68歳のウィレム・デフォーは今もヨガを実践し続けている。 ■60代で自らスタントをこなす体力と精神力 ウィレム・デフォーは、ヨガの中でもアシュタンガヨガを特に気に入り、長年実践している。(アシュタンガヨガは、インドのヨガグル、K・パタビ・ジョイスによって創設されたヨガ。呼吸と動きをシンクロさせて体内に熱を生み出し、体を浄化することを目的としている。) アシュタンガヨガの長年の実践は、ウィレム・デフォーにとって、仕事とプライベートでの精神的な安定とバランスを保つ助けとなっている。66歳のとき、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でグリーンゴブリンの役を再び演じる際、ウィレム・デフォーはスタントをつかわず、自ら全て行ったほど体調を万全に整えている。それも日々、アシュタンガヨガを実践しているおかげだという。「年を重ねるにつれて、アシュタンガヨガは明らかに健康と心の平和に非常に役立っている」と彼はアメリカ版「ヨガジャーナル」のインタビューで語った。「いくつかの点においては、昔ほど強く、柔軟ではない。けれどもそれはただ表面的なこと。一方、呼吸など、他のことにおいては上達もしている」と語り、年齢を重ねても向上し続けられることを自ら証明した。また、「アシュタンガは(私のように)仕事中毒のタイプの人を引きつける魅力があると思う!」と彼は冗談交じりに語った。 ■ヨガがもたらす精神的なメリット ウィレム・デフォーは、宗教やスピリチュアルにも興味を持っているが、それを公言することは避けている。彼は、自らを特別視したり、柔軟性を欠いたりすることを避けるため、こうした話題については慎重なのだ。彼はヨガが「努力と降伏のバランス」を教えてくれると述べており、これは彼の人生哲学にも通じている。彼にとって、ヨガは単なる体の訓練ではなく、心の訓練でもあるのだ。 ウィレム・デフォーのように、多忙な生活の中でも心身の健康を維持するためには、ヨガは非常に有益だ。彼の成功の背景には、ヨガを通じた内省と心の平和があり、これからも彼の輝かしいキャリアを支え続けることになるだろう。 出典: Willem Dafoe On Why He Practices Yoga, the Difficulty of Acting, and Hollywood Stardom‘I’m never bored’: Willem Dafoe on art, yoga – and alpacas A Yoga Enthusiast - Get to Know Dafoe: The Life of Willem Dafoe Ashtanga Yoga 文/山口華恵
山口華恵